血色感が乏しくなる、頰が下がる…。
大人のメイクにチークはマスト。
「シミ隠し」「UVカット」と「リフトアップ」が同時にできる方法があるんです!
濃く目立つシミも気になりますが、広範囲にムラになっているシミや肝斑に悩む40代、50代はとても多いです。
その悩ましいパーツは頰。そう、チークを塗る場所ですよね!
広瀬あつこさんも、自身の頰、特に顔の側面にある薄いムラジミが気になっているそう。
「シミは頰の高い部分にできやすいですよね。ここは紫外線が最も当たりやすい部位だからです。
私はチークメイクをしながら、同時にシミを隠したり、UVカットをする方法を実践しています」(広瀬あつこさん)
日焼け止めとファンデーションを塗ってから、コンシーラーでシミをカバーして、チークを塗る。これがよくある一般的な方法ですが…。
常識にとらわれない、広瀬さんのチークの塗り方
「私が実践しているチークの塗り方は、それとは少し違いますが、紫外線防止効果のあるコスメはマストで使っています。
シミがすでに現れていて隠したい場合は、チークとファンデーションを混ぜてからつけます。
シミができないように予防したい場合は、チークと紫外線防止効果の高いデイクリームを混ぜてつけるのがおすすめ」
さらに、大人は頰が下がってくるのも悩みのタネ。
シミ隠しやUVカットとともに、リフトアップした顔に見えるようにチークをつけるのが広瀬さん流。
その方法がまたユニーク!
さっそく、広瀬さん自身の顔でそのチーク術を教えていただきます。
記事が続きます
【すでにシミがある人向け/チーク術その1】
「シミ隠し」のチーク術。
クリームチークとファンデーションを混ぜて「勾玉(まがたま)形」に塗ります
■ここで広瀬さんが使うチークはこれ!
●グロー プレイ クッショニー ブラッシュ ヒート インデックス ¥4,950/M・A・C
ふわふわした質感のクリームタイプで、指先でも簡単に肌に血色感を仕込めるチーク。
今回のメイクに使用した色「ヒート インデックス」は、華やかなルビーピンクです。
リップメイクにも使えるので、外出先でのリタッチ用に携帯しても便利。
製品の詳細はこちら↓
M・A・C 公式サイト 「グロー プレイ クッショニー ブラッシュ」
■プロセス1
手の甲でクリームチークとファンデーションを混ぜます
ここでは、顔にファンデーションを塗り終わった状態からスタートします。
(ファンデーションの塗り方は、この連載の第10回を参照)
「まず、クリームチークとリキッドファンデーションを手の甲に取り、ブラシでよく混ぜます。
混ぜて使う場合、チークは色が薄くなってしまうので、レッド系やビビッドなピンク系のチークを選ぶのがおすすめ。
リキッドファンデーションはUVカット効果の高いものを選びましょう」
■プロセス2
混ぜたチークを広範囲に、「勾玉形」に塗ります
「ムラになっているシミは広範囲にできていることが多いので、プロセス1で混ぜたチークを大きめブラシで広めに塗って、シミをカバーします。
顔がリフトアップして見えるよう、頰の中央からこめかみに向かって、上写真のように勾玉形に塗り広げるのがポイント。
耳の下と口角を結ぶラインより下にチークを広げると、頰が下がって見えてしまうので、このラインより下に塗らないよう注意してください」
すでに顔にファンデーションを塗り終わった状態からスタートしていますが、ファンデーションの上にファンデーションだけを重ねてシミ隠しをするよりも、今回のようにチークとファンデーションを混ぜたものを塗るほうが、厚塗り感が出ないのが利点。
混ぜることで肌なじみのいい色みになり、失敗しにくいのもうれしいですね!
記事が続きます
【シミを予防したい人向け/チーク術その2】
クリームチークとUVカット効果が高いデイクリームを混ぜて、クイックにスタンプ塗り!
■ここで広瀬さんが使うUVケアクリームはこれ!
●トリートメント デイ クリーム 50g ¥8,800/カバーマーク
乾燥や紫外線など、日中に受ける肌ダメージをケアするデイクリーム。
加水分解コラーゲンや酵母エキス、イザヨイバラエキスなどの植物成分に加え、2024年のリニューアルでテンニンカエキスとクララエキスを配合。
肌をふっくら整えて、潤いとハリ感を与えます。
独自処方の「3層オイルヴェール」でツヤ感を与えながら、肌を外部刺激から守る効果も。
SPF50+・PA++++の最高値の日焼け止め防止効果。
製品の詳細はこちら↓
カバーマーク 公式サイト 「トリートメント デイ クリーム」
■プロセス1
手の母指球で、クリームチークとデイクリームを混ぜます
ここでは、シミができないように&シミが増えないように、予防に重点を置きたい人向けのチーク術を伝授。
「手の母指球を使って、そのまま頰にチークを塗る方法をお伝えしますね!
上で紹介した『シミ隠しチーク』で使ったのと同じクリームチークと、紫外線防止効果の高いデイクリームを、両手の母指球に取り、母指球同士を合わせてよく混ぜます」
■プロセス2
口を縦に開けたまま、手の母指球でスタンプ塗り!
「口を“ホッ”と発音するときのように縦に開け、プロセス1で混ぜたチークを、手の母指球でそのまま頰にのせます。
このとき、右手は左の頰に、左手は右の頰に、スタンプを押すイメージで。
こうすると、口を閉じたときに頰が上がって見える、ちょうどいい位置にチークがつくんです」
口を縦に開けておくことで、なるほど、チークを塗る位置が自然に決まってきます!
「この方法だと、チークを塗る位置や形を意識しなくても、結構大丈夫なんですよ」
メイクが苦手な人でも簡単にできるテクニックは、さすが独自のメイク法を生み出す達人、広瀬さんならではのアイデア。
■【すでにシミがある人向け】
広瀬あつこさん流チーク術。ビフォー&アフターを比べてみます!
●Before
チークを塗る前の顔
下地とファンデーションで、ベースメイクをし終わった状態です。
目の下~頰の中央~顔の側面にかけて、うっすらとシミが広がっています。
下地とファンデーションのつけ方は、この連載の第9回と第10回を参照してください。
●After
チークを塗ったあとの顔
最初に紹介した【すでにシミがある人向け】の「シミ隠しチーク術」プロセス1とプロセス2を終えた状態。
顔全体の血色感がアップして、シミも薄く目立たなくなりました!
頬も上に上がり、顔がより引き締まった印象に!
シミを完全には隠そうとしないのが広瀬さん流。
ファンデーションやコンシーラーを重ねすぎると、シワに入ったり厚塗り感が出てしまい、むしろ老け感のもとになるからです。
【終わりに】
チークで血色感とリフトアップをかなえながら、シミ隠しやUVカットができるのが、広瀬さん流のチークテクニック。
どちらも簡単にできて、ナチュラルな仕上がりが魅力です。
紫外線がどんどん強くなっていくこれからの季節、このチーク術はデイリーに役立ってくれますよ!
【教えていただいた方】

大物女優や人気モデル、著名美容家から指名が殺到するほどの人気。さまざまな女性向けメディアの美容企画で、誰でも簡単に真似できて美人になれるメイクテクニックを紹介していて好評。著書に『スマイルメイク』(世界文化社)。 撮影/天日恵美子
撮影/藤澤由加〈人物〉 ヘア&メイク・モデル/広瀬あつこ 取材・文/中込久理