若い頃よりもくすみが深刻化するのはなぜ? どのように対策すればいいの? 年々、肌の透明感が失われていくOurAge世代の悩みについて、皮膚科医の友利新先生に教えていただきました。
お話を伺ったのは
友利 新先生(ともり・あらた)
内科・皮膚科医。東京女子医科大学卒業。2004年準ミス日本。 三児の母。現在都内2ヵ所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きる為の啓蒙活動を雑誌・TV・SNSで展開中。YouTubeチャンネル『友利新/医師「内科・皮膚科」』は登録者数45万人以上。近著に『読む友利新チャンネル 女医が教えるキレイのとっておき』 (2021年/飛鳥新社)など
若い頃よりもくすみが深刻化していく理由は?
肌色が暗くなって透明感が失われ、色ムラも濃く見えてしまう、大人のくすみ肌。それには、年齢とともに生じがちな複数の要因がかかわっていると友利 新先生は言います。
「体内のタンパク質が糖と結びつく糖化や、タンパク質が脂質と結びつくカルボニル化が起こると、肌が黄色くくすんで見えます。
また、最近のポーラの研究で、血管に褐色の老化色素が蓄積することで、肌が茶色く濁ってしまうことが判明。これらが複合的に重なって、若いときとは違う頑固なくすみ肌になってしまうのです」
上の画像左側は、いろいろな濁りが混在し肌がくすんでしまっている。一方で右側は濁り色素が無く透明感のある肌になっている。
大人に必要な透明感アプローチって?
40代、50代のくすみ対策は、一方向だけでなく、多角的にケアすることが大切、と友利 新先生。
「若い頃は美白だけ、角質ケアだけでも十分でしたが、この世代は糖化や血管にたまった老化色素、角層の重層化の対策も必須。加えて、最近ではマスク下の皮脂の酸化、マスクこすれによるメラニン刺激など、いろいろな原因が混在しています。
毎日の日焼け止めや美白ケア、保湿ケアはもちろん、角質除去や糖化ケア、またインナーケアなど、多方向からアプローチしていくのが効果的です」
イラスト/itabamoe 構成・原文/中島 彩