いし こんにちは。ぐうたらライターのいしまるこです。先日、
根来先生に教えていただいた通り、腹時計に合わせた食事を心掛けて、
心なしか下腹がスッキリしてきた感じですよ〜。
根来 それはよかったですね、いしまるこさん。では今週は、
食で若さを保つ方法として、ここ数年、世界的に注目を集めている
〝カロリーリストリクション〟略してカロリスについて
お話ししましょう。
いし カロリスって、カロリー制限ですよね?
根来 はい。ただし、やみくもに食事制限するということではなく、
必要な栄養素を網羅したうえで、毎日の総摂取カロリーを標準の7〜8割程度に制限する方法です。
いし 腹八分目は医者いらず、って言いますもんね!
根来 最新の研究では、メタボを抑え、脳をはじめ全身の細胞を若返らせる
〝アディポネクチン〟というアンチエイジングホルモンが、カロリスによって増加することがわかってきました。
動物実験では、カロリスで長寿遺伝子がオンになる
ことがわかっているんですよ。
根来 長寿遺伝子は老化の原因となる活性酸素を消したり、免疫細胞を正常化したりする酵素を作り出せる働きを持った〝サーチュイン〟という遺伝子です。老化に関連するさまざまな働きをコントロールしていて、普段はオフになっているのですが、オンになると老化が遅くなり寿命が延びると考えられています。
いし おいしいものを目の前にすると、ついがっついて食べ過ぎちゃってる
いしまるこは、長寿遺伝子がオフのまんまなんですね……。
根来 無理なくカロリスを行うには、ひとくちにつき30回ほど嚙むのがコツ。嚙む回数が増えると、その間に血糖値が上昇し、全身の脂肪細胞から、満腹になったことを知らせる〝レプチン〟というホルモンがいち早く分泌されます。その結果、自然に食事の量が腹八分目になります。
いし へぇ〜。でもひと口30回って、嚙むことに飽きそうだなぁ。
根来 ストレスになるようなら、最初の何口かだけでもやってみて。意識していると習慣化しますから。すぐに飲み込むのが気持ち悪くなってきたらしめたものですよ。
いし それならできそう!
根来 それに、嚙むという運動自体が脳に刺激を与え、幸せホルモンの
〝セロトニン〟を増やして気持ちを安定させ、ストレスを解消する効果があるんです。
いし よく嚙めばハッピーな気分になれるんですね!
いし 暴飲暴食を続けると、〝アディポサイトカイン〟という悪玉ホルモンが増えて、血圧を上げたり、インスリンの働きを阻害したり、脂肪をためこんだり、さらには脳に食べるようにそそのかして、メタボを加速させるんですよ。
いし 負の連鎖でメタボまっしぐら……。いろいろなつきあいで、どうしても外食が続いてしまうときは、どうすればいいんですか?
根来 外食が続いた週の翌週は、腹七分くらいに抑えるといいですね。私も、そうして帳尻を合わせています。
いし なるほど〜。だから根来先生はスリムなんですね。
〈根来教授の老けない食事講座はまだまだ続きます。お楽しみに!〉
根来 それでは皆さん、今日も素敵な1日を!