年齢とともに、ぼんやりしてくる目元の印象。単なる"たるみ"と思っていたら、実は「眼瞼下垂(がんけんかすい)」という目元の疾患の可能性もあるのです! しかもこの眼瞼下垂、さまざまな不調の原因にも。どんな病気か自由が丘クリニックの島倉先生に取材、体験談とともに迫ってみました。
早い人は30~40代からも
症状が現れる「眼瞼下垂」
メイクをするときに鏡を見ると、なんだかいつも眠そうな表情。以前よりもまぶたが重たくなった気がする…、そんな実感はありませんか? もしかしたら、それは「眼瞼下垂」かもしれません。眼瞼下垂はまぶたが垂れて、生活に支障が出る疾患です。最近話題になっていることもあり、名前を知っている人も多いようですが、高齢者の疾患という認識が一般的なようです。
でも実は、30代後半から40代でかかる人も。まぶたを支えている挙筋腱膜が弱くなることで起こるので、まぶたを強くこする、引っ張るなど、強い刺激が習慣化すれば、高齢者でなくても発症するのです。だからこそ、きちんとした基礎知識と対処法をここでまとめてみることにしました。
眼瞼下垂Check
□目を大きく開けようとすると額に力が入る
□写真に写る顔を見ると以前よりも目が眠たそうに見える
□額のシワが急に気になり出した
□ハードコンタクトレンズを長年使っている
□アレルギーなどで目を強くこするクセがある
□視野が狭くなったと感じる(以下にひとつでも該当する場合)
・上のほうを見ると目が疲れる
・新聞や雑誌を読むとき、以前よりも斜め下側に置くようになった
・何か見るときに、あごを上げるようになった
□まぶたの形が変わってきた(以下にひとつでも該当する場合)
・目(目の玉の部分)の見え方が三角になってきた
・まぶたのたるみが増えて、目尻が下がってきた
□眉の形が以前と変わってきた
・以前に比べると眉の位置が高くなった気がする
・以前に比べると眉尻がかなり下がった
・以前に比べると眉と目の間が広がった
□以前よりも頭痛、肩コリ、首コリなどの不定愁訴を感じやすい
ひとつでも該当すれば、
眼瞼下垂かもしれません!
正しくは医師の診断が必要ですが、まずは眼瞼下垂の疑いがあるかをチェック。上の項目で、ひとつでも該当するものがあった人は、その可能性があります。
次回は眼瞼下垂の原因と症状をご紹介します。
イラスト/内藤しなこ 構成・原文/伊藤まなび