女性はご褒美が大好き。
大変なことがあったり、頑張ったりした後にはつい自分にご褒美をあげたくなる人も多いのではないでしょうか。
バブル期を経験した50代なら、かつてのご褒美の象徴ともいえるものが、ブランド物や海外旅行、ちょっとリッチなレストランでの食事でしたよね。
もちろん、ご褒美は生活にハリを与えてくれますし、また頑張ることへのモチベーションにもなるので決して悪いことではありません。
でもあえて言わせていただくと、50代がお金をかけるべきは、そこ(ブランド物やリッチな食事)ではないんです。
50代になると、若々しい人とそうではない人の差がより大きくなってきた気がしませんか?
その理由は……ずばり、〝お肌も髪も少しずつ変化してきたから〟。
20代の状態を今でもずっとキープできている、という人はそうそういませんよね。
50代はさらに、体型も少しずつ変化してくる年ごろ。
だからこそ、昔の自分ではなく今の自分に似合うものは何なのかを考える必要があります。
私が最近街で素敵だなと目を引かれた人は、高そうな服ではないけれど色合わせが素敵でその人の雰囲気によく似合っている、という人でした。
これは洋服だけではなく、髪型やメイクにしても同じこと。
自分自身をよく知っていて、似合っているものを選び取れる人が、周囲から素敵だなと思われるのでしょう。
◆50代になったら物を買うよりまず習い事や〝プロのアドバイス〟などにお金を
50代は、ただ物を買うという消費ではなく、習い事を始めたり、プロの時間をお金で買ってアドバイスをもらう、ということをやり始めてもいい年代です。
例えば洋服だったらカラー診断を受けて、自分に似合う色の系統を教えてもらったり、プロのスタイリストさんが買い物に同行してくれるサービスで、自分では思いつかなったテイストの似合う洋服を見立ててもらったりといったことをしてみてもいいのでは。
近所の某ショッピングモールでは、予約制で、パーソナルスタイリングのイベントを実施しています。
一緒に施設内を巡り、似合う洋服を見立ててもらって、そこでいくら以上買ったらアドバイス料は無料というサービスです。
これはグループでもOKだったので、家族や友達と一緒にやってみたら気軽にチャレンジできそうです。
実際にそういったアドバイスを受けたことがある人にお話を聞いたことがあります。
その人はこれまで自分に似合うと思って買ったものがどうも最近似合わなくなってきた、とモヤモヤしていたそう。
そこでプロにアドバイスしてもらったら、今の自分に似合う服の傾向が分かるように。
その後は、そのときにもらったアドバイスを意識して洋服を買うようにしたら、買ったものを自信をもって着られるし、無駄遣いもなくなったんだそうです。
これは服だけではなありません。
メイクも気づいたら何年も(場合によっては20年、30年も)眉の描き方が同じで、今の顔立ちやヘアスタイルと合っていないということもあるかもしれません。
自分に似合うと思っていたものが、実は今の自分とマッチしていなかった……これは客観的な意見を聞かないとわからないものです。
メイクにせよ、服にせよ、ちゃんとプロの人からアドバイスをもらい、今の自分に似合うものを見つけることはすごく大事。
自分の思い込みであれこれ買ってしまうよりも、プロの見立てでアドバイスしてもらう方が必要なものをピンポイントで買えて、結局はコスパがよくなります。
◆自分を見つめなおすなら、まさに今!残りの人生ががらりと変わります
50代はまだ人生の折り返し地点。
「いつかお金を払ってプロのアドバイスをしてもらおう」と考えているのであれば、まさに今がその時!
50代は、この先の人生、まだ長いのです。
いつまでも過去の自分にこだわっているより、今のうちに自分に合うものを知っておけば残りの人生がもっといろどり豊かになるはずです。
つまり、50代はどこにお金を使うかで生き様が出てきます。
ちょうど今、世の中も物よりも体験にお金を払う「コト消費」にシフトしつつあるので、自分を磨くことにお金を使い、魅力を深めていってくださいね。
本日はここまで。
次回は「会話のある夫婦はなぜお金が貯まるのか?」についてお話します。
お楽しみに!
本日はここまで。
次回もお楽しみに!
【教えていただいた方】
1969年生まれ。立命館大学法学部卒業後、1992年に日本総合研究所に入社。在職中にFP資格を取得、98年に独立系FPとして転身。現在は、各種セミナーや講演、執筆、個人相談など幅広く活躍。CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター、消費生活専門相談員資格取得。「がんとくらしを考える会」理事、城西国際大学経営情報学部非常勤講師なども務める。著書に『がんとお金の真実(リアル)』『親の介護は9割逃げよ』『病気にかかるお金がわかる本』(共著)『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか「自然に貯まる人」がやっている50の行動』『終活1年目の教科書』など多数。
取材・文/倉澤真由美、写真/山田真由美