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横森理香の『コーネンキなんてこわくない』「世界遺産・平泉へ!!②中尊寺で写経の巻」

横森理香

横森理香

作家・エッセイスト。1963年生まれ。多摩美術大学卒。 現代女性をリアルに描いた小説と、女性を応援するエッセイに定評があり、近著『40代 大人女子のためのお年頃読本』がベストセラーとなる。代表作『ぼぎちんバブル純愛物語』は文化庁の主宰する日本文学輸出プロジェクトに選出され、アメリカ、イギリス、ドイツ、アラブ諸国で翻訳出版されている。

著書に『50歳からの自分メンテナンス術』『50歳から誰より輝くアンチエイジング魂』など。

OurAgeの更年期チャレンジ連載をまとめたエッセイ『コーネンキなんてこわくない』好評発売中!

また、「ベリーダンス健康法」の講師としても活躍。主催するコミュニティサロン「シークレットロータス」でレッスンを行う。日本大人女子協会代表。

横森理香公式ホームページwww.yokomori-rika.com.

更年期の不調解消のため、様々な方法にチャレンジしてきた作家・横森理香。

閉経前後の挑戦体験を描いた『コーネンキなんてこわくない』(集英社刊)は、

読むと”コーネンキ”を明るく乗り越えられるパワーが湧いてくる一冊です。

さて、今回の旅は、東北、岩手県の世界遺産・平泉へ。

毛越寺での座禅に続き、中尊寺で写経に挑戦!!  

 

 

世界遺産・平泉、中尊寺では写経に挑戦!!

 

毛越寺から一路、中尊寺へ赴いた我々を待っていたのは、登り坂だった。

 

月見坂、なんて風流な名前がついていて、樹齢350年の杉林の中を登る、すんばらしい参道ではあるが・・・。

 

「ほらほら横森さん、がんばってー」

 

「もう無理~(*´Д`)」

 

 

いかんせん、急こう配がキツイ。ふだん、歩き慣れてないせいもあり、息が切れる。

 

「やばいよ、こんな坂ぐらいで息切れてちゃ」

 

と編集者Kは言うが、やはり、フットワークが仕事の編集者とは、物書きは体力レベルが違うのだ。

 

「ほらー、もう約束の時間だよ! 先に行ってるねー」

 

 

急な坂を小走りに走り登るK? 私は途中で休み休み、やっとこさ追いついた。

 

 

中尊寺の本堂では、写経を担当してくださる僧侶が待っていた。お写経の一通りを説明され、お尻の下に、正座が楽ちんにできる小さい座椅子を仕込んで座る。

 

 

「一字一字、丁寧にお写経すると、二時間ほどかかってしまうので、ほどほどに。こちらは何時間でもお待ちできるんですが・・・」

 

正座椅子をもってしても、キツイだろうことが目に見えていた。なんせ膝に負担がかかるお年頃、正座できる時間も短かくなっている。毛越寺の住職が修業時代、何時間も正座していたら、最後は首まで痺れて来たと言っていた。ムリ~?

 

「写経というのは元来、現代のコピーの役目をしていたんですね。昔はコピーや印刷というものがなかったので、経典をみなさんに写し書いてもらい、保存する。それが写経の始まりです。ここでするみなさんの写経も、奉納されます」

 

 

お手本の最後には、為 藤氏四代追善供養 と入っていて、その横に自分のお願いを入れる行がある。

 

中尊寺は、奥州藤原氏三代の御遺体が祀られる金色堂を有す、壮大な天台宗東北大本山だ。行くまで知らんかったが、一つの「中尊寺」というお寺さんではないのだ。

 

一山にいくつものお寺や、神社・能楽堂まであって、彦摩呂じゃないけど、

 

「これはもう、祈りのアミューズメントパークや~」

 

と叫びたくなるほど!

 

 

 

まず、お清めに、「塗香」(ずこう)といって、粉末になった香を渡され、手にとり、口と胸辺りに塗る。

 

 

それから「洒水」(しゃすい)。僧侶が、お香の入ったお水を撒き、お経を唱える。

 

そのあとに、「中尊寺写経勤行儀」に書かれる「三帰依文(さんきえもん)」、「懺悔文(さんげもん)」、「十方念佛(しほうねんぶつ)」、「開経偈(かいきょうげ)」を、お坊さんと一緒に唱える。

 

 

 

 

それから、墨をすり、写経に入るのだ。

 

「それでは、私は十五分ぐらいの間隔で様子見に来ますから、御自分のペースで進めてください。足、お辛いようでしたら、崩して結構ですので」

 

僧侶が去り、編集者Kが言った。

 

「墨をするのなんて、何十年ぶりかなぁ。小学校のとき以来だよ」

 

「私は結構、近年、写経、何度かやってるよ。取材と、友達が嫁いだお寺さんでもやらしてもらった」

 

 

般若心経の意味は分からないが、墨をすったり、見たこともない難しい字を写し取っていると、無心になれた。

 

座禅のときは雑念が入りまくったが、慣れない筆や字に集中せざるを得ず・・・。

 

編集者Kは、

 

「なんかいいわ~、墨をすって筆で書くって。うちのおばあちゃんが毎朝早起きして写経してたのを思い出すわ~、やろうかな、わたしも・・・」

 

と郷愁に浸っていたが、たぶん無理。俗世は忙しすぎる・・・。

 

 

なんだ坂こんな坂で大汗をかいたが、山の上、特に本堂は涼しく、瞬く間に汗も引いた。

 

メンドクサイ気持ちもなく、心地よかった。足も思ったほど痺れなかった。

 

写経もまた、「瞑想」なのだ。雑念を払い、無心になれる。

 

「何も考えない」という時間が、コーネンキにはどんなに大切なことか!  まさにこの「禅定」こそが、心の「極楽浄土」と言えるのではないか。

 

 

はてさて・・・写経はスタートしたものの・・・

 

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