HAPPY PLUS
https://ourage.jp/kounenki_no_chie/feminine-bladder-care/304863/

読者(平均49歳)の56.6%がセックスをしていないと回答。内訳は?

「OurAge」で実施した読者アンケートでは「セックスをしていない」人が半数以上という結果に。性交痛外来のあるペインクリニック院長・富永喜代医師と、日本におけるフェムゾーンケアの第一人者森田敦子さんに、今の更年期以降世代前後が置かれている状況について伺いました。

 

セックスの価値感や定義が揺らぎはじめている

セックスの頻度を教えてください

「OurAge」の読者アンケートでは「セックスをしていない」人が半数以上。「パートナーがいない」「パートナーはいるけれどしていない」など状況はさまざま。一方「定期的にしている」は少数派と判明(2021年10月1日~11月1日にアンケートを実施。回答者507人。平均年齢49.08歳)

 

セックスの価値観はみんな違って、みんないい

──読者アンケートの結果では、アワエイジ世代の半数以上が「セックスをしていない」ということが判明。「パートナーがいない」「結婚はしているが夫とはしていない(できない)」など、事情はそれぞれ。この数字についてお二人はどう思われますか? そもそもセックスは、しなければいけないのでしょうか?

富永喜代さん/森田敦子さん

富永 リアルな数字だと思います。そして、「しなければいけないのか」の問いに対しては、答えはNO。「したい」人はいつまでもその願いがかなうためのケアをしてほしいけれど、したくない人は、無理にする必要はなし。「もう出産の役目は終わったのだから、したくない」という価値観の人もいますから。

 

森田 「したくない」と思う人の背景には、お悩み事例(下記)のように、「自分の腟に触ることができない」という人も多いですね。幼児期にお昼寝をしながら性器を触っていたら、「母親から手をたたかれて怒られ、トラウマに」という話は、トークショーの場でもよく聞くんです。子どもとしては「触ることで落ち着く」だけなのに「=悪いこと」と植えつけられてしまう。とかく日本はセックスに対して成熟した価値観が育ちにくい。「したくない」という人が多いのは社会背景にも要因がありそうです。

 

富永 そうですね。まず大前提として、セックスにおける価値観は「みんな違って、みんないい」。性は神聖で個人的なもの。社会や男性のものさしで線引きされるものではないですよね。ただ、する・しないは自由ですが、更年期前後の女性の腟は劣化が早い! なので自分で触れて、ケアをすることは医療の領域でも大切であるという点はお伝えしたいですね。

 

森田 まさにそう。腟まわりのケアは、アワエイジ世代にはマストです。なので私は、お悩みを持つ人にはいつも「いい手鏡を買って、それで見て」とアドバイスをします。最初はぎょっとするかもしれませんが、ケアをするうちに、どうしたって可愛く思えてきますから。

 

●お悩み事例
自分の腟を見られない、触れることができない人が実は多いという問題

腟まわりをケアすることの大切さを伝えると、自分の性器を「汚いところ」という罪悪感を抱えている人が多いんです。そのため、自分の腟を見たこともないし、触れることもできない、という声も少なくありません。(森田敦子さん)

 

性に対する「罪悪感」から解放されるために、まずは自分の腟まわりに触れて、愛して(森田敦子さん)

 

富永喜代
富永喜代さん
麻酔科医
公式サイトを見る
Facebook Twitter Instagram Instagram

富永ペインクリニック院長。医学博士。日本麻酔科学会専門医。 1993年より聖隷浜松病院などで麻酔科医として勤務、2万人を超える(通常1日2名のところ、1日12名)臨床麻酔実績を持つ。2008年愛媛県松山市に富永ペインクリニックを開業。痛みの専門家として全国でも珍しい性交痛外来を開設し、1万人超のセックスの悩みをオンライン診断している。性に特化したYouTubeチャンネル『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』は、チャンネル登録者数28万人、総再生数は6600万回超。SNS総フォロワー数44万人。真面目に性を語る日本最大級のオンラインコミュニティー『富永喜代の秘密の部屋』(会員数1.6万人)主宰。『女医が教える性のトリセツ』(KADOKAWA)など著書累計98万部。

記事一覧を見る
森田敦子
森田敦子さん
サンルイ・インターナッショナル代表
公式サイトを見る
Instagram

日本における植物療法の第一人者。植物療法に興味を持ち渡仏、フランス国立パリ第13大学で植物薬理学を学ぶ。帰国後、デリケートゾーン&パーツケアブランド「アンティーム オーガニック」の処方・開発や、「ルボア フィトテラピースクール」、フェムテック・ウェルネスメディア「WOMB LABO」を主宰

 

 

撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/佐々木 篤 構成・原文/井尾淳子

 

 

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

supported by 花王
次の記事>

次の記事>
第2回/子育てが終わり、またセックスを楽しみたい夫としたくない妻。冨永喜代医師のアドバイ…

この連載の最新記事

挿入しなくてもセルフプレジャーグッズによる膣まわりの振動で幸せホルモンが分泌されます(森田敦子さん)

第6回/挿入しなくてもセルフプレジャーグッズによる膣まわりの振動で幸せホルモンが分泌されます(森田敦子さん)

閉経後、2カ月に1度のセックスでは膣が委縮するスピードのほうが早い。対策は?(冨永喜代医師)

第5回/閉経後、2カ月に1度のセックスでは膣が委縮するスピードのほうが早い。対策は?(冨永喜代医師)

セックスするしないに関係なく、フェムゾーンを健やかに保つことはエイジングヘルスケアの要になる(富永喜代医師)

第4回/セックスするしないに関係なく、フェムゾーンを健やかに保つことはエイジングヘルスケアの要になる(富永喜代医師)

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル