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「自分が死んだら散骨して」という母。だけど、正直抵抗が…【40代読者のお悩み】

地曳いく子

地曳いく子

non-no、MORE、Oggi、eclatなど雑誌を始めとし、タレントの衣装も担当。イタくない大人のスタイリングを得意とし、テレビ、トークショーなどで活躍、キャリア30年のスタイリスト。大人のおしゃれを考え直す「50歳、おしゃれ元年。」(集英社)をはじめ、「服を買うなら、捨てなさい」(宝島社)、「ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo!&Don’t 」(集英社)など著書多数

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お悩み:その40

母に「自分が死んだら散骨して欲しい」と言われていますが、乗り気になれません。母ひとり子ひとりでやってきたので、寂しいという気持ちがあります。それが母の本当の願いなら叶えてあげたいけど、正直散骨には抵抗があり、親戚も反対すると思います。どうすればいいでしょうか?(43歳・会社員・愛知県)

 

地曳さんのお答え

もしかしたらお母さまはあなたのことを想って、「散骨にして」と言っているのかもしれません。

お墓参りや掃除の手間があるし、管理費などの経済的にも、一人娘のあなたに負担をかけたくないからそう言ってくれているのかも。

 

だけど、もしお母さまが本当に散骨を希望しているのだとしたら、その気持ちはすごくわかります。実は、私も海洋散骨希望です。なぜかというと、海は世界中どこにでも繋がっているから。海に向かって手を合わせたら、もうそこが私の墓になる!

 

イラスト/松元まり子

 

ただ、亡くなられた後も故人を身近に感じていたいという気持ちもわかります。
今はお墓のかたちもどんどん新しくなってきています。たとえば、遺骨の半分をお墓に入れて、もう半分を、樹木葬や海洋散骨(きちんと調べて決まりを守った上で!)にするなど、“ハーフ散骨”といったものもあります。
あなたの正直な気持ちをお母さまに伝えて、ふたりが納得できる方法を考えてもいいのでは?

 

これは私の考えですけど、人間は自然に還るのが一番だと思っています。
土葬から火葬に変わって、お墓を建てるようになったのは、日本の歴史からしたらここ最近の話ですよ。それまでは土に還るのが一般的だったので、私は自分のお墓は要らない主義です!
せっかく自分のお墓を建てても、何十年後かにはマンションとか建っちゃっているかもしれないし。

 

それにね、お墓の維持ってマジで大変!(by 経験者)
あなたは年に何回ご先祖様のお墓に行けていますか? 私はコロナ禍の前まで一年に数えきれないくらい、何度も何度もお墓に通っていました。もう生きている私がヘトヘトになるくらい…。

 

大切なのは、故人を想う気持ちです。たとえお墓がなくても、故人の写真を飾って毎日お水を換えたり、お線香をあげたり。食事のときに故人のことを語り合うのが一番のご供養だとも言います。

 

あ、親戚の意見はガン無視で! 自分たちのエゴと建前を言うだけで、実際は何もしてくれないですから(by 経験者)。
いざと言うときにお母さまのことをやっていくのは、あなた! あなたができるのなら、お墓を建ててもいいと思います。でも、お墓というのは建てて終わりではなくて、建ててからが本当に大変なんです。
だったら、散骨がお母さまの願いなら、それを尊重してあげては? 散骨した場所に年に2回は行ったり、お母さまのお好きなお花を飾ったりして、毎日想う気持ちのほうが私は大切だと思います。

 

 

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