結婚&出産以来、子育て中心の生活を送ってきたのに、20年後の今も、彼女の姿はあの頃のまま。
ふんわり年齢を重ねて、無理なく自然体でチャーミング。
変わらぬプロポーション、そしてスイートな笑顔を、どうやってキープしてきたのですか?
あきらめない、投げ出さない。チャレンジ精神で突っ走る!
森高千里さんは、2019年に50代に突入! でも目の前にいる彼女は、元気で明るくて、キレイで健やか。ごく自然体で何も無理せず、そのままでキラキラ輝いています。森高さん、オバさんには、ならなかったんですね?
「子どもの頃は、自分の母親はオバさんなのだと思い込んでいたし、お母さんになったらオバさんになるのだと、勝手に思っていました(笑)。でも今は、私くらいの年齢になっても、おしゃれな人も仕事をしている人も多いし、みんな本当に生き生き、カッコいい。
年齢なんて関係ないですよね。たぶん、私はオバさんだからって自分から言ってしまったら、そこからオバさんになってしまうのかなと思っています」
年齢を重ねても、私は私。積み重ねてきた経験が、これからは力になります。
「20代の頃は歌手として必死に頑張っていましたし、30歳で結婚してすぐに子どもに恵まれたので、30代は子育て中心の生活でした。40代になってちょっと楽になりましたけど、まだまだ気を抜けなくて。
でも子どもも大きくなってきたこれからは、自分のこともケアしていたわってあげたい。体力が落ちたら、そこからまた這い上がるのは大変そうだから、『あれ?』って気づいたときに、なるべくすぐに対処します。歩くとか泳ぐとか、夕食はおかずだけにするとかしています」
8年前、デビュー25周年を機にライブを再開。2020年も全国ツアーを予定していましたが、このコロナ禍で今はちょっとひと休み。でも森高さんの毎日は止まりません。気持ちはいつも前向き。
「家の中にいても、掃除したり洗濯したり、当たり前のことですけど、いつも細かく動いています。自粛期間中は、今日は納戸を片づけよう、今日は洗濯機をきれいにしようって、普段やらない場所まで、気合を入れて掃除していました」
マインドも、いつも平常心を心がけてクリーンアップ。
「もちろん、たまにすごく落ち込むこともあります。でも基本、引きずらないようにしています。例えばワーッと泣いて怒っても、翌朝起きたときには忘れるようにしようと思っていたら、そうなりました。『しょうがない』『なんとかなるかな』って(笑)。
あと、『やりたいな』とか『見たいな』とか、思い立ったことは臆せずチャレンジします。実際に行って、見て、試して、納得する。いつまでもいろんなものに興味を持って、いろんなものにチャレンジしたいと、つねに思っています。そういうふうにしていけば、まだまだ大丈夫かな(笑)」
森高千里さん Chisato Moritaka
1969年4月11日生まれ、熊本県出身。歌手。1986年、大塚製薬「第1回ポカリスエット・イメージガールコンテスト」でグランプリを受賞。1987年デビュー。「17才」「雨」「私がオバさんになっても」「渡良瀬橋」「気分爽快」「ララ サンシャイン」などヒット曲多数。1999年に結婚。一男一女の母。子育てを中心に活動を制限していたが、2012年、デビュー25周年を機にライブを再開。2019年には21年ぶりに全国ツアーを開催。フォトエッセイ『森高千里「この街」が大好きよ』(集英社)が好評発売中。
『森高千里 「この街」が大好きよ』
美しい風景、楽しい市場、今は寂しいけれど活性化しようと頑張る商店街…そしておいしいご当地グルメもたくさん! 森高千里さんの目を通して日本の魅力を再発見し、やがて自分の「生まれた街」や「育った街」が愛しくなる一冊。
撮影/萩庭桂太 ヘア&メイク/渡辺真由美(GON.) スタイリスト/宇賀 愛 取材・原文/岡本麻佑