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ある日突然、夫が出て行った理由は…セックスレス!?

杉本佳子

杉本佳子

杉本佳子
ファッションジャーナリスト兼美容食研究家
1988年よりニューヨーク在住。1989年よりファッションジャーナリストとしてファッション、ファッションビジネス、小売りビジネスについて執筆。2013年より美容食研究家としても活動し始め、ブログ「YOSHIKOlicious Beauty」とインスタグラムを通じて、美肌効果の高い食材をなるべく使い、美味しくて見た目がお洒落な料理紹介している。見た目がきれいだと気分が上がり、食べて美味しいので嬉しくなり、美容と健康にいいのでさらにハッピーになる「3回ハッピーになる料理」がモットー。ファーマーズマーケットなどで買う生命力のあるオーガニックの食材をなるべく使う。食材の意外な組み合わせでも定評がある。

連載「負けない、メゲない。60代「NYでパートナー探し」の道」の関連トピックに特化した発信をThreadsでやっています。興味をもっていただける方は、是非フォローしてくださいね!

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結婚、子育て、そして離婚…さまざまな経験を経て、60代で新たなパートナーと出会った杉本佳子さん。彼女が愛を求めてさまよい続けた体験記を連載でお届けします。NY女性たちのパワフルなラブハンターぶりもぜひ楽しんで!

愛のある関係は私たちの人生を豊かに彩ってくれます。
本当に心から信頼できる相手で、なおかつセックスの相性も良いパートナーがいたら、エキサイティングと癒しを同時に味わえる、心身共に実に豊かな人生となるでしょう。
でも40代、50代の女性たちの中には、「今さら」「この歳になって」と思う人は少なくないのではないでしょうか。

 

仕事や日常の雑事、子育てに追われて、セックスはついつい後回しになってしまう。
よくあることですよね。
夫やパートナーがいる人はセックスレスになっていたり、長い年月を経て異性としてみることができなくなってしまったり。
相手がほしいというおひとりさまの女性でも、積極的に行動を起こすところまでいかなかったり。

 

それはニューヨークでも同じです。
この連載では、ニューヨークで愛を求めてさまよう女性たちの、リアルな体験談を紹介していきます。時には長年連れ添って今でもうまくいっているご夫婦の秘訣、時には男性の視点を交えつつ、ラブ・ライフを求めるOurAge読者のみなさんを少しでも励まし、勇気づけられたらうれしいです。まずは私自身の体験談から。

 

青天の霹靂、ある日夫が出て行った!?

 

当時、私は52歳。結婚して14年半。1人息子は11歳でした。
心から私を愛してプロポーズしてくれて、「50年一緒にいようね!」と折に触れて何度も言ってくれ、「浮気だけはしないでほしい。浮気さえしなかったらなんでもしたいことしてていい」と言ってくれていた、少し年下のアメリカ人の夫。
いつも優しく私のしたいことをサポートしてくれていた夫が突然、とりあえず必要な着替えだけを車に詰め込んで出て行ってしまったのです!

 

それは私にとって、まさに青天の霹靂でした。
「え?息子まだ11歳なんだけど?これからデリケートな思春期に入るのに??」

ハドソン川をのぞむ公園で

 

家を出ていく1年半前から、夫は常に機嫌が悪く、ろくに口をきかなくなっていました。
毎晩仕事が終わると夕飯までに家に帰ってくるのですが、私が「How’s your day today?」と聞いても「Terrible」としかめっ面で言うのみ。
食事中は少し会話をしますが、内容は業務連絡。

 

思えば、夫婦の会話はもっと前から、いつの間にか業務連絡のみになっていました。
夫はいつもやってくれている食器洗いやゴミ出し、犬の散歩をすませてテレビを見て寝るだけ。
私は取り付く島もない状態でしたが、当時夫の仕事はうまくいっていなかったので、そのせいだろうと思い、はれ物に触るような感じで黙って見守っていただけでした。

 

夫が出て行ってから、一番の原因は「セックスレス」だったと言われ、さらに愕然としました。
「え?息子まだ11歳なのに?そんな理由で離婚したいなんて??信じられない!」

 

今となっては「そんな理由」と軽く言えないことだったと心底思います。
ニューヨークに住むようになって20数年が経過していましたが、そういうことに関しては、昭和生まれの日本人女性の価値観が無意識のうちに刷り込まれていた私でした。
日本にいらっしゃるある女性の先輩から「40過ぎたら寝室は別の方が楽よ」と聞いていたこともあり、ある程度の年になったらそういうことはしなくなるものと、どこかで思い込んでいたのです。

 

でも今は、セックスレスという理由だけで離婚を選んだ夫の気持ちがわかります。

 

 

たまたま別居が始まってすぐ、婦人科検診がありました。
私より若いとおぼしき、美しいユダヤ人の女医さんにことの顛末を涙ながらに話し、「この歳になったらもうそういうことはしなくなるものだと思っていた」と言ったところ、
「そんなことは、人によって違うでしょう」とたしなめられるように言われました。
「私のところに来る患者さんだって、70代でセックスの話ばっかりしている人もいれば、20代でセックスにまったく興味のない人もいるわよ」と言われ、ますますビックリ!

 

さらに、「セックスセラピストに行きなさい。紹介してあげるから」と言われて、「ひえ~ なんでそうなるの?夫が出て行ったことを婦人科のお医者さんに相談して、どうしてセックスセラピストに行くように勧められるの?日本だったらそういう展開なさそう!ニューヨークだからこの展開?なにこれ~??」とさらにビックリ!
でも私はその女医さんをとても信頼していました。

 

セックスセラピストに行くなどという発想はそれまでまったくなかったのですが、青天の霹靂が起きているのだから、今までの価値観にとらわれず、勧められたことをトライしてみるのも一案かもしれないと思い、思い切ってセックスセラピストに会いに行くことにしました。

摩天楼

 

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