中年のおばさんの特徴のひとつとして、「早口でまくしたてる」という傾向があると思います。
そもそも言葉はコミュニケーションのためにあるものなのに、一方的に自分の話だけして、相手が理解しているかどうかは気にかけない。早口は、独善的で、思いやりに欠けるところがあります。
ましてや、年を取れば取るほど、他人の助けが必要になるのだから、いざというとき、周りから親切にされるように感じ良くしておかないといけません。押し付けがましいマシンガントークには気をつけたほうがいいですね。また、年をとると恥じらいがなくなって、話の内容もあけすけになりがち。まあ、それはそれで楽しいけれど、全部が透けて見えてしまうのはセクシーではありません。
セクシーとは、ミステリアスだったり、曖昧さの中に存在するもので、隠されているから『なんなんだろう?』と興味を持つわけです。すっぽんぽんの人が立っていると、『寒くないですか?』と服を着せたくなるけれど、紐パンをはいていれば、もっと脱がせたくなるのと同じです(笑)。
もちろん紐パンを履けとはいいませんが、神秘性を保つには、必要以上の情報はしゃべらないように!
「一条ゆかりデビュー30周年イラスト集」表紙イラスト
取材・文/佐藤裕美