これはみんなに当てはまるとは限らないけど、私がデビュー当時から目標にしていた数字です。
まず仕事を始めた当初って、少々失敗しても「新人ですから」と言い訳できる時期があると思うんだけど、それで許されるのは、デビューして”3年”ぐらいまでだなと思っていました。だから、その間にとにかくいろいろチャレンジして、たくさん失敗して、自分はこれが得意で、ここが弱いんだということを知ることが必要だと考えたんですね。だから3年のうちにまずは経験値を増やすべし、と考えました。
次にデビューから”7年”でのうちに、中堅として確立することが大事だなと思いました。「これなら私にお任せください」みたいな自分の強みですね。「学園漫画なら、私に任せてください」のようなウリを持っていなければ、7年はクリアできないと思いました。
次にデビューから”21年”のうちに一流になる、と。そのための努力をして、一条ゆかりを確立しようと思いました。
そして最後に、私が設定したのがデビューして”40年”で「匠」になること!! 私、昔から大工の棟梁とか、何かを極めた職人が大好きだったのよ。それで匠って、どのくらいでなれるんだろうと考えたんだけど、大学卒業して会社に勤めて定年退職までがだいたい40年よね。ということで、匠になるのに40年。そして40年たったから、「上がり!」と (笑)。
ということで、みなさんも一つの事に一心不乱に40年、頑張り続ければ、匠になれるチャンスがやってくる……はず。えっ、OurAgeの読者は、今からではもう遅い!?いやいや、100歳まで長生きして極めてくださーい(笑)。
「プライド」
取材・文/佐藤裕美