人をわける方法として、似て非なるもので「差別」と「区別」があると思います。
「差別」は理不尽に差をつけられること。「区別」は条件によって区分けされること。まぁ言ってみれば自分の椅子がある者です。
群で生きる人間としては、「差別」は納得がいかなく差をつけられるのでとても辛く悲しく、「区別」は自分にみあった席を用意されるので安心できます。
「区別」の中でも「特別枠」があって、皆に望まれる、愛される素晴らしい枠です。群の中の一匹の羊ではなく、個性と才能を持った黄金の羊です。
たまにそうじゃない人もいるだろうけど、少数意見は大胆に無視して(笑)大抵の人は「選ばれし存在」になりたいと思っているよね。
他とは区別されて、「特別枠」に入りたい!!と、願う!願うが!!
自分は平凡な人間で、容姿も才能もとくに秀でたところがない(涙)、特別枠なんて無理だわ私にはと、思った人、あるんですよ裏技が!
それはズバリ「恋愛」です!
平々凡々な私でも、彼にとっての私は「特別な唯一無二の存在」です。
友達のほうが美人でおしゃれでも、彼は私を選んでくれてる。彼にとっての私は黄金の羊とまでは言えなくても、特別な羊なのよ♡
愛されて必要とされる(彼にとって)特別な私♡♡いや〰️〰️この特別感が、人間が一番ほしい感覚で、人はなぜそこまで恋愛に夢中になるかというと、恋愛が他の方法より簡単に特別枠に入ることができるからなんだなと、最近悟りました(笑)。
ところが!世の中には、恋愛にあまり夢中にならない、重きをおかない人たちがいます。どういう人かと言うと、すでに特別枠の人か、人生かけて何かに夢中になっている人ですね。黄金の羊の予備軍(笑)。既に望まれているので、恋愛の特別枠にそれほど固執しないんだと思います。仕事もする、遊びもする、恋愛もするで、恋愛だけに偏っていないタイプですね。
逆に言うと、恋愛にしがみつくタイプの人は、他では満たされてない人が多いのではないかと、思いますね。恋愛でしか、自分の存在意義を見出せない。だから恋愛にのめりこんで、寂しさや空虚さを埋めようとしているのではないかと…心中タイプか…怖い。
うまくいってる時はまぁいいけどさぁ、恋愛がくれる特別枠は、相手次第で泡のように消えるし。そもそも賞味期限が短いと思うのよ。3ヶ月ぐらいは夢中になっても、2年3年は熱情がもたないんじゃないかな。ラブラブ10年って人に会ったことがないんだけど…いるのか!?
やっぱり自分自身を磨いて、特別枠に入るのが一番確実だわ~と現実主義者の一条は思うのでした。
こんな私がナタリーを描きました(笑)。
「砂の城」りぼん1977年9月号扉
取材・文/佐藤裕美