農業が盛んな私の地元には、「農業科学館」という施設があります。
年間通して様々な展示やイベントが行われており、秋田県農業の過去・現在・未来についても楽しく学べる施設。
季節によりバラフェスタ・洋ランフェスタもあり、植物の展示会以外にも書道展、ステンドグラス展、写真展など、各種企画展やゼミナール、食と農に関する体験(要予約)も楽しむことができます。
久しぶりの来館のこの日は朝から冷たい雨で、あいにくのお天気。
門を通って坂道の奥の玄関に行く前に、手前の駐車場の向かい側には国登録の有形文化財である、旧田沢湖町の伊藤家曲り屋があります。馬屋のとり方や出入口の位置に地域性があり、良質の部材を吟味して用いた、茅葺・土台建の曲り屋民家で、農業科学館に寄贈され、平成元年に移築・復原されたもの。
曲り屋の右下の写真は桜の木。広い敷地内のたくさんの桜が花開くのを、毎年楽しみにしています。まだ開花前ですが、満開になるとここも驚くほど美しい薄ピンク色の景色になります。
中に入るとエントランスには、20日間約20度の温室で育成し、大釜に生けた大島桜が展示されていました。
この展示が今日で終わりだったらしく、写真を撮ったあとに撤去され、職員の方が片付けをしていました。軽トラックの荷台に散りばめたように広がる桜の花が綺麗だったので、それと共に職員さんも、パチリ。
農業科学館には熱帯温室があり、そこでは熱帯・亜熱帯植物が約200種類植栽され、1年を通して花や果実を観察できます。今はそこに何種類もの洋ランが展示されていて、時期が終わる前にお気に入りを写真におさめようというのが、今回のおでかけの目的です。
次に続きます。
温室入り口にあるオブジェは、野草を使ったシンプルなイングリッシュガーデンを思い起こさせます。
入口の雰囲気とは打って代わり、奥にはカカオ・バナナ・パパイヤなどなど、南国の世界。
トロピカルなオレンジ色の極楽鳥花(ゴクラクチョウカ)、別名・ストレリチアというお花は、その名の通り、ホントに鳥のようです。
極楽鳥花の花言葉は「輝かしい未来」「気取った恋」「寛容」だそうです。「輝かしい未来」というのが、上に向かって飛び立つように咲く極楽鳥花によく合います。
そして1番奥に飾られた、洋ランの展示棚へ。
鉢に植えられた、美しい洋ランの数々。
シンビジウム、オンシジウム、デンドロビウム、ファレノプシス、カトレア、どれも高貴であり可憐であり、艶めく美しさ。
私の1番のお気に入りは、5分割右上の小さなカトレア、ルビーラブ。
「ランの女王」と呼ばれるカトレアの花言葉は、「気品」「魅力的」「成熟した大人の魅力」だそうです。My Age、Our Ageの読者の皆さんにピッタリですね。
一通り写真を撮り、ぐるっと1周すると、温室入口でお花の写真を撮影していた方が、「お姉さん、ちょっと手伝ってもらえますか?」と。
私でよければと、助手として少しだけですが、シャッターを押すお手伝いしてきました。お姉さん、と呼ばれて気を良くした…わけではありません(笑)
中川原さんというこの方、写団「瞳」という、写真を愛する方たちの団体に所属していて、10数人のお仲間でその都度テーマを決め、写真を撮影し、作品の展示会を年に何度かしているそうで、近々秋田市内で接眼レンズを使ったお花の写真をテーマに、展示会を開くそうです。それはぜひ行かなくてはと、早速連絡先をお聞きしました。写真の撮り方も教わったり、思わぬ出会いがありました。
撮影を見学させてもらっていると、なんと洋ランの葉にクロアゲハ蝶が!
あとで調べてみると、このクロアゲハ蝶は「みやび」と名付けられ、この温室で暮らしている蝶々さんだそうです。ビロードの羽に朱色の紋様がとても美しい。
中川原さんと写真のお話しをしていると、ブログの意向をお伝えした職員さんからお話しを聞いた館長の沓澤さんが、わざわざご挨拶に来てくれました。
これからのお花、桜やバラ、ダリアの時期や種類のお話しなど聞かせていただきました。
夏のバラは6月中旬から、秋のバラは9月中旬から、私の大好きなダリアは夏、7月頃に見頃になるので、時期になったらまた足を運びたいと思ってます。姿も香りも大・大好きな百合も、楽しみです。綺麗なお花は目と心を癒してくれますから、ね。