ここ最近ますます外国人観光客が増えてきた、我が東京の下町。 高層ビルが立ち並ぶ近未来都市TOKIOとは正反対で、古き良き街並みEDOという風情に魅力を感じる方が多いからなのでしょう。 今回は地元の人にも観光客にも人気の定番スイーツとお散歩風景をご紹介します。
JR山手線・日暮里駅より徒歩5分、谷根千(谷中・根津・千駄木エリア)散策の玄関口として有名な「夕やけだんだん」。 その名の通り夕陽の名所であり、たくさんの野良猫に出会える場所としても知られていますね。 階段を下りると商店街「谷中ぎんざ」。全長170m程と小じんまりしていますが、平日も休日も朝から夕方まで、地元客と観光客で賑わっています。私は自転車で訪れることが多いのですが、安全面を考慮して引いて歩くほど。
「夕やけだんだん」の階段を下りて最初の路地を左へ曲がり、夏の定番スイーツかき氷専門店「ひみつ堂」へ。
一年中行列の出来るこのお店。まずは店頭で配布されている整理券をもらい、そこに書かれている時間に再訪するのがルールです。 この日は平日の午後3時過ぎ、梅雨の合間の晴れ模様という条件で、整理券の指定時間まで1時間、そこから並ぶこと30分で店内へ入れました。 季節限定メニューや日替わりのメニューもありますが、私が頼んだのは定番中の定番「ひみつのいちごみるく」(800円)。
日光の天然氷を昔ながらの手動式で削ったサクサクふわふわの氷に自家製のジャム。 冷たすぎず甘すぎず、懐かしいような新しいような。何杯でもお替わりしたくなる美味しさです。 昨夏の夕方に訪れた際はこの「ひみつのいちごみるく」が売り切れで、泣く泣く別のメニューを頼んだぐらい人気ですので、食べてみたい!という方は早めの時間をお勧めします。 また、店頭で並んでいるときに電線の上を渡り歩く猫を発見したこともありますので、頭上も是非チェックしてみてください(笑)
次はお土産スイーツへ。
「谷中ぎんざ」を抜けて「よみせ通り」を千駄木方面へ行くと左手にある「谷中福丸饅頭」。
通称10円まんじゅう、一口まんじゅうの「黒糖まんじゅう」(10個入り110円)は都内各地の駅構内で販売されているのでご存じの方も多いのでは? こちらの本店では10円まんじゅうの他にも種類が豊富ですし、本店限定のアイス最中も美味。(但し、保冷剤がつきませんので持参するか、すぐに食べましょう) 私が一番好きなのは「かりんとうまんじゅう」(1個80円)。
夕方になると人気商品は完売してしまうので、やはり早めの時間がお勧め。 ちょっとした手土産にすると、小さめサイズというのが子供のおやつに大人の別腹に喜ばれます。 谷中散策の途中で立ち寄った方は、店内と軒先にあるベンチでお茶(無料でいただけます!)と共に休憩がてら食べられますよ。
谷中から千駄木・根津エリアを散策すると、段々人通りが少なくなります。 細い路地に趣のある建物、両側が高い塀になっている急な坂、民家のような佇まいのカフェなど。華やかな観光スポットはないけれど、和の良さを再認識できる面白い散歩コースだと思います。
こちらは外国人観光客に人気の「澤の屋旅館」。 “窓から見える景色(屋根がひしめき合っている下町の住宅街という景色)がおもしろい”という宿泊客の感想をテレビで見聞きして、目から鱗でした。 折り鶴のイラストが描かれたオリジナルの自動販売機が粋ですね。
中に入ったことはないのですが、気になる佇まいの「大名時計博物館」。 24時間の定時法の時刻表示ではなく、不定時報というものを使用した江戸時代の大名時計を展示しているそう。一度は覗いてみたくなる雰囲気です。
かつては藍染川が流れていたというクネクネ曲がった「へび道」もお気に入りの散歩コース。 古いながら手入れの行き届いた温かみのある民家が並ぶ通りですが、町家を改装したギャラリーやカフェもあって、なんだかワクワクします。 まだまだ奥が深い下町エリア。古くて新しいものを探しに、引き続き食べ歩きたいと思います。
■ひみつ堂 http://himitsudo.com/