「最近、よくつまづく」「家事をこなすスピードが遅くなった気がする」「反射神経が鈍くなったかも……」など、OurAge世代の皆さんも、身に憶えがありませんか？
「自覚あります！」というおでかけ女史組のmidoriさんとかのんさんが、花王の研究所にお邪魔しました。今日は「カラダを動かす仕組み」のお勉強と、「敏捷性」のテストを体験します。
テニスを週１回しているので、テストはいい成績を出したい！」というmidoriさん（左）と、「最近山ガールデビューしたので、カラダは動くと思うんですが……」と若干自信なさげなかのんさん（右）。結果はどうだったでしょうか。では、早速行きましょう！
今日は、花王のヘルスケア食品研究所 大崎紀子さんに
「カラダを動かす仕組みとMFGMの効果」
について伺います。MFGMって何？ それはこの後、ご紹介しますね。
花王 ヘルスケア食品研究所 健康機能評価室
室長 大崎紀子さん
大崎さん 「日本人の平均寿命は男性で80.2歳、女性は86.6歳と世界でもトップクラスですが、健康寿命はそれより約10年近く短いのをご存知ですか？」
midoriさん 「健康寿命って、寝たきりにならず、自分の足で歩いたり、自分の力で生活できることですよね」 
大崎さん 「その通りです。健康寿命とは、人の助けを借りずに健康的な生活を送ることができる期間のことをいいます」
大崎さん
「健康的な生活を送れなくなる一番の原因は、運動器の障害、いわゆるロコモティブシンドロームといわれています。神経や筋肉、骨、関節などに障害が起こり、歩行や日常生活に支障をきたしている状態のことですね」
かのんさん 「うわー、それは避けたい！！ 健康寿命を伸ばすにはどうすればいいんですか？」
大崎さん 「それは、思うように動けるカラダでいること。脳が『動け！』という指令を出すと、指令は神経を通って筋肉に伝わり、そこで初めて筋肉が動きます。つまり、神経から筋肉への指令の伝わりがきちんとできていることが大切なんです」
カラダを思うように動かすには、筋肉量の問題だけでなく神経から「筋肉」への伝わりも必要だったんですね。 さて、お待たせしました！ 次にいよいよMFGMの正体がわかります。 
midoriさん 「私の筋肉、ちゃんと指令が伝わっているのかしら」
大崎さん 「50代を過ぎると、神経から筋肉への指令（信号の伝わり）が急激に低下してしまうんです。ところで、赤ちゃんはミルクだけですくすく育ちますよね。それは何故だかわかりますか？」
かのんさん 「確かにそうですね、赤ちゃんはミルクを飲んで、1年で立って歩くまでに成長しますね」 
大崎さん 「赤ちゃんは生後わずか1年で、体重、筋肉、神経が約3倍に成長します。驚異的ですよね。赤ちゃんはこの間、ミルクを飲んでいます。つまり、ミルクはカラダの大きさ（体重）と動く力に必要な筋肉、神経の発達に必要十分な成分を含んでいるんです。花王は、この赤ちゃんの驚異的な成長を支える栄養源“母乳”に着目しました。
この驚異的な成長を支える1成分が、ミルクに含まれるMFGMという成分なんです。もちろん、母乳にもしっかりふくまれています」
大崎さん 「MFGM（Milk Fat Globule Membrane)」とは、ミルクの脂肪分を包む乳脂肪球皮膜のことです。牛乳にわずか0.2％しか含まれない希少成分なんです。 MFGMに含まれる成分は、特に神経細胞をはじめとする、動物の細胞膜の構成成分として知られています。」
midoriさん 「牛乳はカロリーが高いので、最近は控えるようにしているんですけど、やはり飲んだ方がいいですか？」
大崎さん 「確かに牛乳でMFGM成分を必要なだけ摂ろうと思うと、1日500-600mlほど飲む必要があります。そんなに飲むのは大変ですし、カロリーも高くなってしまいます。MFGMを含むサプリメントなどで摂ることもできます。 花王の10年にわたる研究で、50代以上の方が、MFGMを適度な運動とあわせて継続的に摂取すると、加齢によって衰える、“すばやく踏み出す”“止まる”といった、足の動き（敏捷性）の改善に役立つことを世界で初めて発見*したんです」
＊PubMed検索結果（2016年2月花王調べ）
さて次は、いよいよmidoriさんとかのんさんの敏捷性テスト。結果のほどは？
ここからは、花王 ヘルスケア食品研究所 研究員の石田悠記さんにご指導いただきます。
花王 ヘルスケア食品研究所
研究員 石田悠記さん
「反復横とび」と「4方向ステッピングテスト」の2つのテストを行います。
「反復横とびは、すばやく線をまたがなければならなく、速さと正確さを要求されるので、脳からの指令が神経に伝わり、筋肉に伝わるという“伝わり方”が問われる動き”なのです」と石田さん。
では、「テニスを続けているので少しは自信がある！」というmidoriさんに挑戦していただきましょう。
20秒間で測定します。赤い線と線の間隔は、ちょうど100センチです。 
50歳から69歳の健常成人男女35名での試験で、20秒平均32.4回。 midoriさんは36回で平均を上回りました！ かのんさんは27回で、残念ながら平均より少ないという結果が。
MFGMを適度な運動とあわせて継続的に摂取すると、すばやく正確な足の動き（敏捷性）が改善したというグラフがこちら。
時間内にできる反復横とびの回数が増えたという結果が出ています。
被験者：健常成人男女35名（50～69歳，反復横とびの平均回数32.4回）／無作為二重盲検並行群間比較試験／ MFGM含有食品(乳脂肪球皮膜濃縮物として1000mg、スフィンゴミエリンとして38mg)または対照食品を10週間継続摂取+適度な運動（ボルグスケール12～14，30分，週２回）／＊:p<0.05／SpringerPlus 2015;4:120より作図
では次は、4方向ステッピングテストです。前後左右、ランダムに赤く光った方向にすばやく移動します。敏捷性を測定するテストで、両足を動かす時間を測定。(全身反応時間)
こちらは二人ともなかなか好成績。論文による平均は全身反応時間が0.98秒なのに対し、お二人とも0.8秒台で、反応が早いという結果でした。 こちらはMFGMを適度な運動とあわせて継続的に摂取し、全身反応時間が改善したというデータです。
被験者：健常成人男女23名（60～74歳）／無作為二重盲検並行群間比較試験／MFGM含有食品(乳脂肪球皮膜濃縮物として1000mg、スフィンゴミエリンとして38mg)または対照食品を5週間継続摂取＋適度な運動(ウォーキング・フィットネスバイク、30分、週2回)／ ＊:p<0.05／J Aging Res Clin Pract 2016;5(2):98-101より作図
体験を終えて
midoriさん 「カラダはいずれ衰えるとはわかっていましたが、50代から衰え始めるというのはショックですね。数年前に、底が厚いプラットフォーム靴をはいていて、ほんの小さな段差で転んだことがありました。確かに、50歳を超えるとよく転ぶという話、聞くんですよね。それでもテニスをしていてまだよかったです。」
かのんさん 「気持ちは若いつもりでも、カラダはついていっていないんだ！ と焦りましたね。簡単そうなのに、さっとできない、ってショックです。とりあえず、牛乳を飲んで、ヨガでも始めようと思います」
みなさんも、反復横とびにトライしてみませんか。 女性の全国平均は、45～49歳が33～38回、50～54歳が31～36回、55～59歳が29～33回。この数字より多ければ敏捷性が高く、少なければ敏捷性が低いという目安になります。
人が転ぶときは、0コンマ何秒でバランスを取れるか取れないかで決まるのだそう。この数字が改善されるのは、この後の人生においてもとても大きいことなのです。 MFGMを摂ると、とっさの動き（敏捷性）が上がるという実験結果が出ていますので、乳製品やサプリメントなどで、積極的に補給したいですね。
