アジアの進化形スパ、フィリピンに続いては、東洋医学に基づき心身を整えるベトナムのスパをご紹介します。
ベトナムでは、古くからTCM(中国伝統医学)が浸透し、土地伝来のハーブ療法を取り入れ、人々は心身を癒してきました。
ニャチャン近郊にある「アマノイ」では、2017年1月から、全世界のアマンに先駆け、3泊から14泊で心身を再生する3種類の「ウェルネス イマージョン プログラム」をスタート。今回は「マインドフルネス、リラクセーション&ストレス管理集中プログラム」の3泊4日体験を中心にリポートします。
Amanoi
[アマノイ]
デジタル機器の使用による肩コリや睡眠障害を改善
ベトナム南部のヌイチュア国立公園内、ヴィンヒー湾を望む絶好の場所にある「アマノイ」。「マインドフルネス、リラクセーション&ストレス管理集中プログラム」は、東洋医学を基に外部ストレスを減らし、トレーニングとセラピーで体の内側から心身のバランスを整える、現代人に必要なプログラムです。
プログラムは到着日の翌日からスタート。最初に、中医師によるコンサルテーションがあります。中医学では、気(エネルギー)、血(血液)、水(体液)が体の隅々まで巡っていることを健康とし、いずれかが不足したり滞ると、体に不調が現れると考えます。多くの更年期の女性が感じる喉の渇き、眠りの浅さ、ほてりなどは、潤い不足が原因のよう。改善を図るためのトリートメントやアクティビティなどがアレンジされます。チェックアウト前には、今後の過ごし方へのアドバイスも。静と動(陰と陽)の要素が盛り込まれ、心身ともにリセットできます。
Therapy
[セラピー]
2日目にコンサルテーションを受け、その結果、一人一人の症状に最適なトリートメントがアレンジされます。この日はオイルを使いツボを刺激する伝統のベトナミーズ・マッサージを体験。コリが強い部分にはカッピングも施され、血行がよくなり体がラクに。
3日目の朝は、マット運動で体幹を鍛えます。午前中、鍼治療で首のコリや眼精疲労を緩和。午後、スパハウスでハマムトリートメントとリズミカルなタッチのアマンマッサージを体験し、全身の老廃物が排出されてすっきりします。
チェックアウト日の朝、フィットネス・サーキットのクラスで代謝促進。午前中、プライベート・メディテーションで心が穏やかに。
今回ハマムトリートメントを体験したのは、湖に面したトゥイリェンスパハウス。
アマンマッサージで深くリラックス。
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各人のトラブルを緩和するために、伝統的なハーブを煮出した漢方茶が処方されます
中医師とのコンサルテーションでは、出発前に記入しメールしておいた生活習慣や既往歴に関するコンサルテーションフォームを基に、問診、脈診、舌診が行われます。
ベトナミーズ・マッサージで行われるカッピングはガラスの容器を温め、コリの強い部分にのせると、皮下で瘀血
(おけつ)が吸引され、滞っていた血の巡りが改善。人によっては跡が残る場合もありますが、3~7日ほどで消えます。
花粉症などのアレルギー性鼻炎による鼻のつまり、頭痛、眼精疲労などに効くツボを中心に、顔面に鍼が施されます。トリートメント後、頭部や視界もクリアに。肌のくすみもなくなって、顔が一段明るい色になります
D A T A
Vinh Hy Village, Vinh Hai Commune, Ninh Hai District Ninh Thuan Province, Vietnam
TEL+84 259 377 0777
宿泊+プログラム料金3泊4日/1室1名US$5,460~ 1室2名US$8,339~(ともに税・サービス料込み)
アクセス/ベトナムのニャチャンにあるカムラン国際空港から車で約1時間15分
日本での問い合わせ先/アマン共通TEL0120-951-125
撮影/福知彰子 Aman 取材・原文/板倉由未子
1US$≒113.8円、100VND≒0.5円(2019年1月現在)