今の自分を愛して育てて
体も心もしなやかでありたい。
朝の情報番組「白熱ライブ ビビット」でMCを務めて2年。
近頃の真矢ミキさんは、肩の力がいい感じに抜けてきて、
かつてのイメージとは違い、周囲を包み込むような大らかさと
しなやかさを感じさせます。年齢を重ねることを楽しみ、
「70歳、80歳が人生のピーク」と言う真矢さんが、
そのときに最高に輝く女性になるために、
今、何を考え、どんなことをしているのか聞いてみました。
真矢ミキさん
1964年生まれ。’81年宝塚歌劇団に入団。’95年花組男役トップスターに抜擢され、「宝塚の革命児」と呼ばれる。’98年に退団し、’99年女優デビュー。ドラマ、映画、舞台、CMなどで活躍しながら、2015年よりTBS系列「白熱ライブ ビビット」(月~金曜の午前8時~9時54分)でMCを務めている
自分の体を上手に磨いて
長く使っていきたい
つややかでボリュームのあるセミロングの髪を、カジュアルなパンツスタイルでは緩やかなウエーブを風になびかせナチュラルに、コケティッシュなドレスではエレガントな夜会巻きに。ハリもコシもある健康的な真矢さんの髪は、衰えというものをまったく感じさせません。
「ここ数年、鎖骨下16㎝くらいの長さをずっとキープしています。特にセルフケアのようなことはしていません。私、昔から髪は多くて丈夫なんです。とはいえ、今は毎日のように酷使しているので、美容室でのケアなしにはリカバリーは無理ですね。おかげで年齢なりの髪はキープできているのかな」
今年、53歳になった真矢さん。これまでも“ハッピー・エイジング”という言葉で、年齢を重ねることのすばらしさを積極的に語り続けてきました。
「40代後半くらいから、“エイジレス”って何なんだろう? ってすごく疑問に思っていたんです。せっかくここまで年を重ねて学んできたのに、“レス”にする必要はないわよねって。いざ50代になったら、肩の力がドーンと抜けて、50代って、なんて楽しいの! って、実は今、思っているんです。老いに抗いたい、若返りたいという気持ちはまったくないですね。私、70歳、80歳が人生のピークだと思っているんです。今の自分を愛して育ててあげないと、未来の自分に失礼だと思うから、自分の体を上手に磨いて使っていきたい。またとない形のヴィンテージカーが、きちんとメンテナンスしていれば、その美しさを保ちながらすばらしい走りをするように。ヴィンテージワインとは言いませんよ。こちらは封を切ってしまっているので、何もしなければ劣化しますから。でも私、怠け癖があるので全然きっちりとはできていないんですけどね」
とは言いつつも、朝晩必ず体重計に乗って自分を戒めたり、夜寝る前にストレッチをしたり、本を読みながらマッサージローラーでコロコロしたり。仕事のときは、バッグにトレーニング用のチューブを入れて持ち歩き、空き時間にエクササイズをしているとか。
「週1でピラティスをしていますが、体重が危険水域に達したら、集中してバレエのレッスンに通うこともあります。筋肉をつけたい、細くなりたいというよりは、体の巡りをよくして、しなやかで健やかな体になりたい! という感じです。でも、この年齢になると、体を動かすだけではもはやダメで、サプリメントで補うことの必要性を感じています。若い頃は、食べ物だけで十分だと思っていましたが、それは無理。特に、骨を強化するカルシウムは大事です。去年、右手首を骨折したときに、痛感しましたね。骨密度とホルモンバランスに関しては、知識はもちろん、個人レベルでの数値をきちんと把握しておくべきだと、声を大にして言いたいです」
息子のように溺愛している愛犬メルシー
「土曜日は一緒にベッドで寝ています。とてもやんちゃでかわいい息子。色気があって、胸板も厚いので、思わず顔をうずめたくなることもあるんです」
ヒールとペタンコ靴を使い分け
「脚をきれいに見せてくれる10㎝ヒールをいつでも履ける自分でいたい。と同時に、ガンガン歩けるフラットシューズも必要」と鞄に替靴を忍ばせています
マッサージローラーでセルフケア
「老廃物がこり固まってしまう前に、気になる部分を気づいたときにマッサージ。力もいらず、ながら族で無理なく続けられるところが私向きです」
次回は、真矢さんが大切にしていることについて迫ります。
撮影/浅井佳代子 ヘア&メイク/平 笑美子 スタイリスト/佐々木敦子
取材・文/和田紀子