気になる? 気にならない? 口臭・・・どうでしょう。
儚く美しい桜の時期は夢のように去り、
初夏の日差しが眩しい季節になりましたね。季節のご挨拶をするたびに、時間の経つ早さをしみじみ感じてしまうのは私だけでしょうか。
ハア~~っ (´;ω;`)
あ、そうそう。ハア~っと言えば、口臭。今回は、お口の、あの匂い。口臭についてお話をします。心当たりがあるかたも、無いかたも、クンクン?しながら読んでくださいね!
まず初めに。
口臭には気にしなくていい口臭と気にしなくちゃいけない口臭があります。
気にしなくていい口臭で、一番わかりやすいのが朝の口臭。一般的に生理的口臭と言われます。
ちなみに朝は便10g分の雑菌が口中にいます。これは就眠中に唾液が半減することで菌が活発化する事が原因ですね。どんなにステキ♡なイケメンも美し過ぎる美女も、残念ながらみんな同じでございます。
でも、歯磨きしたり、朝ごはんを食べたりと、生活の活性化で朝の口臭は解消します。一時的な口臭です。
ニンニクを食べたり、お酒を飲んだりとか食事に絡めて発生する口臭も一時的です。
口中の汚れが原因で発生する匂いは汚れを落としたり、時間を経て唾液の流れで清浄化することで解消します。
さて、いよいよ本題です。
気にしなくてはいけない口臭、これはどんなものでしょう?
気にすべき口臭とは一体!?
まずは、体の不調が起因して発生する口臭です。
よく虫歯、歯周病が原因で口臭が発生すると言われますが、これは虫歯の匂いというよりも、虫歯や歯周病を放置したことにより、口中のみならず、全身の健康状態の悪化が口臭を呼び込んでしまう、連鎖口臭というものです。
これは一時的な口臭ではなく、一日中臭います。
その次に気にしたいのは、ダイエット口臭。
OurAge世代、若者世代、世代に関わらず、ダイエット中に起こりがちなのですが、この口臭はダイエットしてる本人は意外と気がつきません。
ダイエット中って視野が狭くなってしまうことがよくあります。体に負担をかけるほどの極度な食事制限は体内のエネルギー減のタンパク質や炭水化物を奪い、体は飢餓状態になります。そこで体は何とかしようと頑張って貯蔵していた中性脂肪を燃やすけど、これが脂肪酸に変化して臭い始めます。
さらにダイエットにハマっていくと、脂肪酸はもっと強い臭いのもと ケトン体を作ります。ケトン体は 飢餓状態や糖尿病で糖が不足した時にエネルギーになるもの。肝臓で作られていますね。このケトン体がケトン臭を放ちます。
甘酸っぱい臭いというと聞こえがいいですけど、フルーツの腐ったような腐敗臭。飢餓臭とも言われています。これがダイエット口臭です。
臭いが出るということはダイエットをやり過ぎているということ。
もし家族や親しい間柄の人からダイエット口臭がしたら要チェックです。食事制限だけに頼らず有酸素運動を組み合わせ、きちんと食べて少しずつ健康的にダイエットするように促す必要がありますね。ただ、口臭って意外とプライベートなこと。夫婦や親子でもなかなか指摘しづらいですよね。
最近は色々な口臭を測定するグッズが出ています。価格もそんなに高額ではないので、もし気になっていたらひとつ購入して、お互いに口臭測定してみるのもよいかも!
口臭から健康状態も推し量れるので、意外な病気の早期発見の一役になるかもしれません。
さて、さらに気にしなくちゃいけない口臭に踏み込んで参ります。
気にしたいのは、口もとや喉の乾き!?
OurAge世代と言えばやはり更年期世代。その症状の出方は様々です。
そのなかでも多く見られるのはホットフラッシュと自律神経の乱れ。
女性ホルモンの乱れから体温調節がコントロールしにくくなり、多汗になります。同時に自律神経も乱れますので体温調節や発汗のリズムも乱れますね。
このようなリズムの乱れがストレスの原因になったり、年齢とともに減少する唾液の追い打ちをうけて口中がドライマウスの状態に陥ることがあります。当然、唾液には消臭作用がありますので、量の低下は口臭を引き起こします。
同時に口中のバランスも悪くなり、歯周病や虫歯にも罹患しやすくなるので、小まめに水分補給をしたり、良く噛んで食べるような口もとの運動量を増やすことなど、改善策を試みる必要がありますね。
口もとが乾く特徴のある病気が原因の口臭に注意!!
今や1000万人を超えた糖尿病。多くの患者さんがこの病気と闘っていますが、
糖尿病も、口中が乾き、悪化すると口臭が出ます。この口臭の特徴はダイエット口臭の匂いと似ていて、フルーツが腐ったような匂いです。
甲状腺の病気バセドウ病も口中が乾き口臭も起こりがちになります。
また、女性の患者が男性よりも14倍多いのがシーグレン症。
この病気は特定指定難病ですが、口だけではなく、目、鼻、皮膚、膣、関節・・・あらゆるところが乾きます。自己免疫疾患のひとつで、特に50代から発症しやすくなります。唾液の分泌がかなり落ちるため食事指導やスプレー式の人工唾液、抗真菌薬などの投与で口中の保湿や口内環境の保持をします。
乾くということが日常的に起こることは本当に辛く厳しいことですね。全身から来る病気がいかに口内環境を乱し、結果、口臭を継続させてしまう。
気にしなくてはいけないことは、やっぱり体からの乾きや不調から起こる匂い・・・ということ。でも、不調が起こっている本人にとっては口臭どころではないのも現状です。
口臭で注意すべきポイントは一日中匂いがあることです。
身内の方や親しい間柄の方も言いにくいことと目をそらさずに、医療機関の受診を促すなどの手助けが病気の早期発見に結びつくと思います。
気にしなくていい口臭も気にしなくちゃいけない口臭も唾液が出ないからと諦めたらもったいない❣
唾液を出すツボ押しをおススメ!!
ではここで、一発で唾液がジュワ~~っと出るツボ押しをご紹介します。
簡単ですよ! 道具は自分の人差し指だけ。
名付けて耳下腺プッシュ❣
耳の横にある小さなくぼみを探し当てたら人差し指で5回プッシュ。ジュワ~っと唾液が出てきます。ここから出る唾液は耳下腺から出る唾液で若返りホルモンも含まれている優れもの。適度な力具合でどうぞ❣
口臭は短時間で回復するタイプから体の異変から生じるものまで様々です。
ただの臭いと片付けず、匂いのタイプや時間など気がついていくことが口もとや体の健康につながっていくのです。
息爽やかに、ご機嫌な口もとへ☺
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★石井さとこ先生のクリニックは、 ホワイトホワイト(恵比寿店、ルミネ新宿店、ルミネ有楽町店) http://whitewhite.jp/