雨が降ると、頭が痛くなったり、気分が滅入る感じ・・・それは気圧の変化が招く〝天気痛”という症状です。天気痛になりやすいタイプや解決策を専門医が解説。連載の最終回は、前回に引き続き、ツボ押しなど、改善アイデアのご紹介です。
すぐ取り入れたい! 改善アイデア
【睡眠で自律神経を整える】
「交感神経の興奮が痛みの引き金に。睡眠をしっかりとって交感神経を休ませることが、自律神経のバランスを整えることにつながります」。明るい照明や、ベッドでのスマホはNG。夕食後のコーヒーや栄養ドリンクのカフェインも睡眠の妨げになるので注意
【酔い止め薬や漢方を試す】
「前庭の興奮を抑え、内耳の血行を改善するめまい薬は、痛みに対しても効果を発揮します。市販の酔い止め薬にも似た作用が。内耳のむくみを取る五苓散(ごれいさん)や真武湯(しんぶとう)などの漢方で症状が軽減する場合も。ただし自己判断になるので服用は用量・用法を守りましょう」
【ビタミンB群、C、鉄分 をとる】
自律神経を整えるビタミンB1を多く含む豚肉、ウナギ、 ピーナッツ、枝豆などを積極的にとって。「貧血も気圧の影響を受けやすくなるので、鉄分の多いレバー、 ひじきなどを、その吸収を高めるビタミンCが豊富な小松菜、果物などと一緒にとりましょう
【「内関」のツボ を押してみる】
「内関は、めまい・酔い止めに効くツボ。自律神経を整えるので、ストレスがたまりやすい人は普段から刺激するといいでしょう」。手首の内側付け根から指3本分下のところを息を吐きながら親指でゆっくり押し、息を吸いながら戻す、を6~8回繰り返します
次ページでは、頭痛体操を紹介!
【「頭痛体操」をやってみる】
監修:坂井文彦先生(埼玉精神神経センター 埼玉国際頭痛センター長)
腕振り
重い頭部を支えている首まわりの筋肉をほぐし、頭痛をやわらげる体操。正面を向き、頭を動かさないまま、左右に腕を振り、肩から 体を大きくひねります。体の軸がブレないようにしながら行い、頭と首を支える筋肉をしっかりストレッチしましょう
肩回し
背中の上部にある僧帽筋をストレッチして、肩や首のコリをほぐします。足を肩幅に開き、肘を軽く曲げたら肩の力を抜いて立ち、両腕を内側と外側に回します。前に回すときはリュックを背負うように、後ろに回すときは服を脱ぐような感じで各6回ずつ行って
イラスト/ヤマグチカヨ 図表作成/ビーワークス 構成・原文/矢沢美香(STRIPE)