下垂の原因によって治療法が変わることにも注意が必要
眼瞼下垂 【手術しない派】
まぶたに重く脂肪がついている人や、下垂が顕著な人が選ぶ眼瞼下垂手術。
切った人・切らなかった人それぞれの素敵女医に体験談を聞きました。
今回は、原因や症状に合わせて、おもにマシンと注射で対策をしているという坪内利江子先生の体験談をご紹介します。
坪内利江子さん Rieko Tsubouchi
下垂の原因によって治療法も変わる。症状に合った治療を(坪内利江子先生)
坪内利江子先生の眼瞼下垂対策は、おもにマシンと注射。目まわりのボトックス注射を4~8カ月に1回。こめかみから眉にかけてのヒアルロン酸注射は、過去2回打っています。マシンはペレヴェを年に数回、気になったときに。眼輪筋に熱を加えてほぐすことで、直後に開けにくかった目が開きやすくなるそう。
[右]ペレヴェ。「深部への熱による皮膚の引き締めや、再構築に伴う弾力増強により、皮膚のたるみを軽減または予防します。挙筋腱膜の引き締め効果への期待も。痛みや腫れはありません」
[左]CO2フラクショナルレーザー。「ペレヴェより皮膚の引き締め効果は強いのですが、直後に軽いむくみや、肌が赤くなるなどのダウンタイムが発生します」
「真の意味での眼瞼下垂、特に加齢によるものは、眼瞼挙筋と周囲組織の瞼板や、皮膚との結合が緩んで起こります。まぶたが落ちている状態のなかには、眼窩脂肪が萎縮して結果的に皮膚が弛緩して余って下がる『眼瞼皮膚弛緩症』(特に以前一重だった人、脂肪が厚かった人に起こりやすい)や、土台の骨や脂肪が萎縮して物理的な上方への支えがなくなることによる眉毛下垂の結果、上眼瞼が下がって眼瞼下垂状態になっているもの(偽眼瞼下垂)があります。原因が違えば治療法も変わるので注 意が必要です」
[右から]ジュビダームビスタ ボリューマ XC、グラッシュビスタ、ボトックスビスタ。
「加齢によって減った皮下脂肪や骨のボリュームを補塡し、本来の眉毛や上まぶたの位置に戻すのがヒアルロン酸注入の効果。眼輪筋の加齢による拘縮※で、縮んでいる筋肉を緩め、目を開かせるのがボトックスの効果です」
※拘縮:筋肉や皮膚の組織が伸縮性を失って固くなること
次回は、眼瞼下垂で「切る派」の形成外科医と「切らない派」の眼科医による、それぞれの本音をご紹介します。
撮影/玉置順子(t.cube) 取材・原文/上田恵子