これまで、歯科医、眼科医、婦人科医の乾きを巡る鼎談をご紹介してきました。ドライアイ、膣乾燥に続いて最終回となる今回は、ドライマウスがテーマです。
(右から順に)
日比野佐和子さん Sawako Hibino
48歳 内科・皮膚科・眼科
医療法人康梓会 Y’sサイエンスクリニック
「プラセンタはビタミンCと併用すると、さらに効果が高まります」
宝田恭子さん Kyoko Takarada
62歳 歯科 宝田歯科医院
「乾燥予防には睡眠も大切。肌に潤いを与える成長ホルモンが活発化する、22時~2時の熟睡を習慣に」
大原麻美さん Mami Ohara
45歳 産婦人科 大原医院
「日焼け対策、水分補給、熱い湯につからない、冬場でも水での手洗いなどを心がけ、乾燥を防いでいます」
唾液をしっかり出して
口の中の乾燥を予防
宝田 ドライマウスも問題ですね。年齢を重ねると皆さん、口が乾くとおっしゃるのですが、私が問題視しているのは、むせる、誤嚥(ごえん)といった症状です。人は口の中が唾液で潤っていないと発語がスムーズにいきませんし、ものを上手に飲み込むことができません。例えば、お二人は30秒で何回唾を飲み込めますか? 4回できれば十分ですが、高齢者の中には1回もできないという人もいます。話している途中でむせたりするのも、唾液の量が足りないためです。
大原 今後、唾液の分泌量は減る一方なのでしょうか?
宝田 きちんと機能を使っていけば、死ぬまで必要な唾液量を出せます。おすすめはテレビを見ているときなどに、耳の下にある唾液腺を手でさするようにマッサージすること。ここを刺激すると自然と唾液が出るようになります。口が乾いても、すぐに水を飲んだり飴をなめたりせず、まずはこのマッサージを習慣にして
みてください。ガムを嚙むのもいいですね。また口呼吸は口が乾きますから、鼻呼吸を習慣にしてください。
日比野 口の乾燥も日々の心がけ次第で防げると知り、安心しました。
次ページで、唾液を出すエクササイズをご紹介します。
唾液を出すエクササイズ
お尻を締め、姿勢を正して座る
1 唾液をしっかり出すエクササイズ。姿勢を正して座り、お尻をキュッと締めます。食べ物を口に入れ、肩を下げ、脇を締めた状態で両足のかかとを上げます。このまま右の奥歯でゆっくり5回嚙んで
かかとを下ろし、再び嚙む
2 嚙み終わったら、一度かかとを下ろして力を抜きます。次に食べ物を舌で左側に移して先ほどの姿勢に戻り、左の奥歯でゆっくり5回嚙みます。これを3回繰り返し、合計30回嚙んでから、普通に食事をとります
次ページで、宝田恭子さん愛用の乾燥対策アイテムをご紹介します。
宝田恭子さん愛用の乾燥対策アイテム
1 唾液を出すには、しっかり嚙むことが大切です。この、ひかり太陽 玄米ごはんは、有機肥料で作られた玄米をパウチしたもの。レンジでチンするだけで、おいしい玄米が食べられます。海苔で包んでおにぎりにするのがおすすめ。30回は嚙んでください。
2・3 サラヴィオ化粧品のザクロビューティーシリーズ。RG92ヘアケアローションとRG92ヘアケアトリートメントです。このシリーズを使いはじめてから、髪の乾燥感がなくなりました。白髪対策にも効果があるかどうか、現在試しているところです。
4 サラヴィオ化粧品のM-1スカルプケアシャンプー。アミノ酸系洗浄成分を配合した、地肌に優しいシャンプーです。
5 私が開発した美感クリーム。きめが整い、潤いがアップします。顔、膝、手などどこにでも。つねにバッグに入れて持ち歩いています。
6 ソフィアファイン。大豆発酵エキスをはじめ、脂溶性・水溶性の抗酸化成分をバランスよく配合した乳酸菌サプリメントです。これを飲みはじめてから、ドライアイや仕事中の目の疲れが気にならなくなりました。当院で購入可能です。
撮影/横山翔平(t.cube) ヘア&メイク/川瀬輝美(プラントオパール) イラスト/ミック・イタヤ 取材・原文/上田恵子