体の中を整えることが大切。
乾燥に負けない“強い肌”は“美腸”がつくる!
高価な化粧品を使っているのに、なぜ肌があれるの? と疑問に思っているあなた、自律神経と腸内環境が整っていないからではないでしょうか?
ここでは、2回に分けて健美腸ドクターの小林暁子さんに、“美肌”のために必要な“美腸”つくりについて教えていただきました。
まず今回は、美しい肌を取り戻すための重要なポイントについてのお話です。
自律神経と腸内環境を
整えることがキーポイント
冬になると必ず肌が乾燥する…という女性は多いのでは?
「昔から、肌は内臓を映す鏡と言われますが、まさにそのとおりなのです」と、小林暁子先生。
「肌は外界に接していますから、丈夫にできているのです。その肌があれているとしたら、体の中にも不調が起こっているかも。強く、美しい肌を取り戻せたとしたら、そのときは、体の中も健康に保てているということです」
クリニックの便秘外来(健美腸外来)には、さまざまな不調を訴える患者さんが、毎日大勢訪れるそうです。肌あれが治らないという人だけでなく、ダイエットしてもなかなか痩せない、体力がない、気持ちが落ち込む…など。その原因のほとんどが便秘。便秘が解消すると、不調が消えるだけでなく、考え方や行動がポジティブになる人も多いのだとか。
「便秘を治すためには、まず、自律神経を整えることです。自律神経は、交感神経と副交感神経からなっていて、交感神経が高まれば、活動的で興奮モードになります。逆に副交感神経が高まれば、ゆったりとしたリラックスモードになります。このふたつのバランスが安定して、一日の中でオンとオフがきちんと切り替えられれば、心と体のバランスが最もよい状態といえます」
腸の蠕動(ぜんどう)運動は、副交感神経が優位なときに、活発になるそうです。
ただでさえストレス社会の中で忙しく活動している現代人は、交感神経の優位な時間が長くなりがちです。しかも更年期には、さらに自律神経が乱れやすいのだとか。
「自律神経のバランスが整えば、正常に腸の蠕動運動が始まります。でも、腸内環境が乱れていては、体の中にきちんと栄養が届きません。栄養は血液に乗って全身に送られていきますが、腸内環境が整っていないと、サラサラで、栄養たっぷりな血液にならないのです。強く、美しい肌を取り戻すために、自律神経と腸内環境を整えることが、重要なポイントですね」
次回は、具体的に美肌をキープするために必要な、自律神経や腸内環境を整え方をご紹介します。
撮影/板野賢治〈ヨーグルト〉 佐々木実佳〈小林先生〉
イラスト/内藤しなこ 取材・原文/宇野美貴子