いし こんにちは、ぐうたらライターのいしまるこです。前回は、ストレスホルモンのコルチゾールの過剰分泌を抑える方法をお聞きしたので、今回はストレスを緩和するホルモンについてお聞きしたいです。
根来 ではストレスを緩和するホルモンといえばセロトニンですね。
セロトニンは脳内のセロトニン神経から分泌され、脳の神経細胞を活性化し
元気にする働きを持つことから、
「ハッピーホルモン」
とも呼ばれます。
いし ハッピーホルモン! 素敵な響き!
根来 セロトニンが不足すると精神的ダメージを受けやすく、うつ病の治療ではセロトニンが疑似的に増える薬が使われます。
いし 生活の中でセロトニンを増やすにはどうすればいいんですか?
根来 セロトニンは、ウォーキングやダンスなどのリズム運動をしている時にたくさん出ます。
いし ウォーキングも「イッチ、ニッ、イッチ、ニッ」とリズムをとりながら歩くといいいんですよね。(アンチエイシング講座 第25回 )
根来 あとは固めのガムを長時間嚙むのもおすすめ。よくプロ野球選手が試合中にガムをかんでいますが、あれは口淋しいからではなく、セロトニン神経を活性化させ平常心を保つためです。
いし ヘェ〜。それはぐうたらのいしまるこでも、すぐ実践できます!
次ページではもうひとつの大切なアンチエイジングホルモンをご紹介!
根来 ところで、セロトニンがもとになってできるアンチエイジングホルモンがあるのですが、以前にもお話ししましたけれど覚えていますか?
いし 睡眠ホルモンのメラトニン?
根来 正解! 睡眠中に分泌されるメラトニンは、睡眠自体の質を高め、成長ホルモンの分泌を促し、寝ている間にフリーラジカルを取り除き老化防止に働いてくれるんです。
起きている時間帯はセロトニン、寝ている時間帯はメラトニンが働いて、体に活力を与え、アンチエイジングのために大きな役割を担っています。
いし セロトニンとメラトニンは切っても切れない関係なんですね。
根来 はい。セロトニンは朝の日光によって増え、15時間後の夜にメラトニンの分泌が始まるよう、体内時計のタイマーがセットされます。
いし 毎朝、規則正しく太陽の光を浴びることが大切なんですね。
根来 その通り。逆に、夜に光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制されます。すると、睡眠を促す作用が低下し、体内時計が後ろにズレて、寝つきが悪くなってしまいます。その影響は他のホルモンにも及び、ホルモンの連携プレーが崩れ、老化を加速させていくのです。
夕方から夜は、できるだけ人工的な光を目に入れないこと。とくに、スマートフォンやタブレット、パソコンのディスプレーから出るブルーライトはホルモンの大敵ですよ。
いし 夜更かししないで、今晩からは早寝します。
<次回は「食欲を調整するホルモンとは?」です。お楽しみに……>
根来 それではみなさん、今日も素敵な1日を!
取材・文/石丸久美子 撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン