MyAge 本誌にて好評連載中の「S-Joy~素敵女医~」シリーズ。
こちらに第一回からご協力いただき、『MyAge 2016 春号』の「素敵女医的『免疫力』を確実に上げる方法」にも登場されている「青山エルクリニック」杉野宏子院長にお話をうかがうこの企画。
前回に引き続き、今回もタンパク質のはたらきについて解説していただきます。
こんにちは、杉野宏子です。
今回も、タンパク質についてお話したいと思います。
タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されています。アミノ酸が連なっていくとペプチドと呼ばれるものになり、それがさらに連なっていくと分子量の大きなたんぱく質になります。
アミノ酸のうち9種類は体内で合成できないため、食品から摂取する必要があります。それが必須アミノ酸と呼ばれるものです。
動物性タンパク質(肉魚、卵、乳製品など)には、9種類の必須アミノ酸全部がバランス良く含まれており、摂取した後は体内で効率良く利用されます。なかでもアミノ酸スコア(数値が高いほどアミノ酸がバランスよく含まれ、栄養価が優れているとされる)が高いのは、肉、魚、ロースハム、卵、牛乳、ヨーグルト、生クリームなどです。
一方、植物性タンパク質(大豆などの豆類、穀物類、野菜など)には、必須アミノ酸の一部が不足しているものがあり、効果の面でも動物性たんぱく質より低くなります。アミノ酸スコアが比較的高いのは、枝豆、おからなどの大豆食品です。
タンパク質は一度に大量に摂るのではなく、食事の度にバランス良く摂取することが重要です。体重1kgにつき、1~1.5gのタンパク質を摂るのが理想的だと言われていますので、体重が50kgの人の場合、50~75gのタンパク質が必要ということになります。肉に含まれているタンパク質の量は100gに対して20gほどになるので、1日250~350gくらいの肉を食べると理想的な量をクリアできる計算に。
私は週に1度はステーキを食べるようにしていますが、そうそう肉ばかり食べてもいられません。そこで活用しているのが卵。完全栄養食品と言われるほど栄養価が高く、アミノ酸のバランスもいい食品です。
50gのものですと、タンパク質量もほぼ50g換算になります。以前はコレステロールが増えるから良くないと言われていましたが、現在はコレステロールの制限もなくなりました。1日1個は必ず食べています。
スポーツや筋トレをしている人は、筋肉のために多めのタンパク質を摂る必要があります。不足しがちな人、体を動かす時間が長い人は、プロテインのサプリメントで補うのもいいでしょう。
タンパク質をしっかり摂取して、健康な体を作りましょう。
杉野先生のアンチエイジングジュースのレシピは、次ページに!
◆杉野先生おすすめのアンチエイジングジュース
<リンゴとセロリ、クレソンのジュース>
材料2人前
リンゴ 半個
セロリ 1本
クレソン 4分の1把
チアシード 大さじ1
ターメリック、シナモン、クローブ 各少々
水 150ml
セロリとクレソンが入っているので、匂いのきつい野菜が苦手な方は量を調節するか、ヨーグルトを混ぜるなどの工夫をしてください。ピリリとした味で目が覚めますよ。
ビタミンAやC、カリウムをたくさん摂って、体の調子を整えましょう。
<アサイーとバナナのジュース>
材料2人前
冷凍アサイー 1パック
バナナ 小1本
チアシード 大さじ1
セロリ 1本
ヨーグルト 150ml
水 50ml
アンチエイジングジュースに慣れてくると、甘さに敏感になるため、あまり甘くなくてもおいしく飲めるようになります。
アサイーのポリフェノールと、野菜やチアシードの食物繊維をたっぷり摂れるジュースです。
写真/杉野宏子 取材・文/上田恵子