OurAge世代なら他人事じゃない!
目の病気「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」
年齢とともに、今まで感じなかった体の不調が出てくるのがOurAge世代。
目の疾患も例外ではありません。
ここでは、目の前に浮遊物が見えてしまう「飛蚊症」とともに、特に気になる症状「加齢黄斑変性」について徹底リサーチ!
今回は、「加齢黄斑変性」とはどのような症状なのか、チェック法とともにご紹介します。
歪む、暗くなる、欠ける、視力低下・・・。
「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」とは?
アメリカでは、
中途失明の原因の第1位
「“飛蚊症”ともうひとつ、アワエイジ世代に気をつけていただきたい目の疾患に、“加齢黄斑変性”があります。これは加齢に伴う、目の中の“黄斑”の変化によって起こる病気。アメリカでは中途失明の原因の第1位に、日本でも近年では視覚障害の原因の4位に浮上するなど、患者の増加が懸念されている眼疾患です」と、眼科専門医であり「アイクリニック天神」院長の大倉萬佐子先。
「黄斑」とは網膜の中心部にある、物を見るための重要な部分(③【目の中はどうなっているの?】のページ参照)。黄斑に異常をきたすと視力が低下したり、物が見えにくくなったりします。
「加齢黄斑変性のおもな原因は老化ですが、生活習慣も影響しています。なかでも喫煙者は、発症の頻度が高くなることがわかっています。ほかに太陽光の刺激や高血圧、肥満、偏った食生活、遺伝とのかかわりなども指摘されています」
本を読んだり文字を書いたりするのが困難になる、財布の中のお金の判別がしにくくなる、野菜を切る際に手元が見づらいなど、病気が進むと日常生活にも支障が出てきます。
「まずは自分の目が正常かどうか、下のアムスラーチャートで確認してください。もしも異常を感じたら、すぐに眼科医に相談しましょう。このチェックは定期的に行い、つねに自分の目の状態を知っておくことが大切です」
次ページに詳しいチェック法が。
「加齢黄斑変性」は、見え方でわかります
加齢黄斑変性を発症しているかどうか、眼科では「アムスラーチャート」と呼ばれる格子状の表を用いて確認します。
正常な場合は、格子状のマス目の中心に黒い点が見えますが、異常がある場合は表が歪んで見えたり、中央が黒くぼやけて見えたりします。
あなたの目は大丈夫? 「アムスラーチャート」でチェック!
普段両目を使って見ていると、片方の目が見えにくくなっても気づかないことがあります。目のチェックは、必ず片方ずつ行いましょう。
アイクリニック天神
福岡市天神2-11-1 福岡パルコ6階
10:30〜13:30 15:00〜18:30 水曜日休診
℡ 092-235-7411
次回は、「加齢黄斑変性」の原因などについてご紹介します。
イラスト/内藤しなこ 取材・原文/上田恵子 監修/大倉萬佐子