紫外線による肌への悪影響が気になる季節。女医の皆さんは、どのような対策をとっているのでしょうか? 今回は素敵女医の方々に「美白」「美肌」のためにしていることを伺いました。
45歳以上の女性医師70人にアンケート!
「美白」「美肌」のためにしていることはありますか?
YES…100%
●必須は、ビタミンC。次いでE、B、D、A
ビタミンの中でも一番人気は、紫外線によって発生した活性酸素を取り除くCとE。次いで、エネルギー生成に欠かせないB、免疫力をアップするDとAという結果に。
●お肌に働きかける優秀サプリ
サプリメントでは、抗酸化力のあるもの、美白効果のあるもの、そしてダイレクトに紫外線から肌を防御するものが人気でした。
1位 アスタキサンチン
ビタミンCの6,000倍もの抗酸化力を持つといわれるアスタキサンチン。老化の原因となる活性酸素の除去に。
2位 トラネキサム酸 (トランサミン)
トラネキサム酸を主原料とした、シミ治療薬。シミや肝斑、炎症後の色素沈着、老人性色素斑などに効果を発揮。
3位 飲む日焼け止め (ヘリオケア)
服用して30分で紫外線防御作用が発揮されるヘリオケア。長時間日光を浴びる際は、4時間後に1カプセルを追加服用。
●生活で気遣うのは、睡眠、野菜、お風呂
代謝を上げ、肌のターンオーバーを促進するために多くの医師が心がけていたのが、睡眠、野菜の摂取、そして体を温めてリラックスできるお風呂でした。これらの習慣は免疫力アップにも有効で、「肌の再生と修復が行われる22時~2時に、質のよい睡眠をとるようにしている」人が多数。また「夏でも冷房で冷えるので必ず湯船につかる」「お風呂にデトックス効果のあるエプソムソルトを入れてミネラルを補給する」という人もいました。
●ここぞというときの高濃度ビタミンC点滴
ひどく日に焼けてしまったり、シミやそばかす、シワが急に増えたときに行う人が多かったのが、高濃度ビタミンC点滴です。これは濃度の高いビタミンCを血管の中に大量投与し、血中のビタミンC濃度を上げる方法。強い抗酸化作用でメラニン色素を抑制し、すでに存在しているメラニン色素の色を淡くする働きがあるとされています。と同時に、コラーゲンを生み出す細胞を刺激してコラーゲンの生成を促進し、肌に弾力を与える作用も。サプリメントより高い効果が得られる治療法です。
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●日焼け止め1位は「ラ ロッシュ ポゼ」
女医の中でもファンが多く、特に皮膚科医に支持されている日焼け止めといえばラ ロッシュ ポゼ。なかでもUVイデアシリーズは、敏感肌の人でも使える人気のラインです。のびがよく、しっとりと肌に馴染むテクスチャーが最大の魅力。
●日焼け予防に「日傘、帽子、サングラス」
ほとんどの人が夏の外出時の習慣にしていたのは、日傘、帽子、サングラスでの紫外線ガード。UVカット加工のカーディガンを利用する人も。
●「シミ・そばかす対策にマシンを活用する」多数
できてしまったシミ・そばかすには、マシンを利用する人も。「3~4カ月に1度、光治療器のBBLを照射して取っています。目立たなくても薄い小さなシミが反応するので、定期的な照射は必要だと感じています」(美容皮膚科・小村十樹子先生)「週1回ビタミンCとプラセンタのイオン導入、月に2回エレクトロポレーションを」(形成外科・皮膚科・岩城佳津美先生)「頰のシミが気になった際、ケミカルピーリングとレーザーフェイシャルの施術を併用し、高濃度ビタミンCローションも使用しました。かなり効果がありました」(麻酔科・島本博子先生)
●注目の「ハイドロキノン」「トレチノイン」って?
「肌の漂白剤」とも呼ばれ、シミの原因であるメラニン色素の産生を抑え、メラニン色素を作る細胞自体を減少させる成分、ハイドロキノン。ビタミンCより、はるかに高い効果があると言われています。またトレチノインは、表皮の深い層にあるメラニン色素を外に出す働きを持つ成分です。これを活用している人も多く見受けられました。
欠かせないのはビタミンと活性酸素への対処!
今回、「美白」と「美肌」をテーマに素敵女医の皆さんにアンケートを取ったところ、全員が「美白のためにしていることがある」と回答しました。基本は、日傘やサングラス、日焼け止めなどの使用。ほかに活性酸素による酸化を防ぐためのサプリメントや、各種ビタミン、飲む日焼け止めを服用している人も目立ちました。
「SPF50の日焼け止めを、毎日メイク下地として使用しています。下地を塗り終えるまで部屋のカーテンは開けません。内服しているのは飲む日焼け止めのヘリオケア。さらに、肝斑や炎症後の色素沈着に有効なトランサミン、美白効果のあるシナールを飲んでいます」(美容外科・田中亜希子先生)
中には、日焼け止めの塗り方の間違いを指摘する医師も。
「単にSPFの高いものを塗れば安心と思っている人が多いのですが、日焼け止めはムラなく肌にのばし、仕上げに丁寧にパウダーをのせることが大切です。そして効果は長時間続かないので、1日3~4回は塗り直す必要があります」(形成外科・皮膚科・岩城佳津美先生)
ほかに、新陳代謝をよくすることが美肌につながることから、体を冷やさない、しっかり眠る、野菜や果物を意識してとるなどの意見も。それでも対処できない肌トラブルは、マシンでケアするという人が多いようでした。
What’s S-Joy?
S-Joyとは、素敵女医(SUTEKI JOI)からのネーミング。Over-45のOurAge世代で、若々しくイキイキと輝いている女性医師たちに、ずっと美しく健康で過ごす秘訣を伝授してもらうシリーズです。美容皮膚科、婦人科、歯科、形成外科など、幅広い科の先生方の専門知識を生かしたアドバイスや、ご本人が実践していることをお伝えします。
New S-Joy
白木淳子さん Junko Shiraki
48歳・精神科・心療内科
円山公園メンタルクリニック
美白対策として、フォトフェイシャル、超音波イオン導入+ビタミンイオン導入、テノール、ジェネシスを組み合わせて施術してもらっています。基礎化粧品は、エンビロン、C−クエンスシリーズを使用。
宝田恭子さん Kyoko Takarada
62歳 歯科
宝田歯科
皮膚科医の娘にも聞き、シミやシワは年齢よりも80%は光老化の影響と知り、陽を浴びないように気遣うほか、たっぷりの睡眠と、水分を顔と体に。インナーマッスルを鍛えるなど、60兆個の細胞が喜ぶことを!
姫野友美さん Tomomi Himeno
62歳 心療内科・麻酔科
ひめのともみクリニック
タンパク質のとり方に気をつけてます。肉:魚が、1:1動物性:植物性が、2:1に。皮膚の糖化を防ぐ糖質制限も大切。食事の不足分はサプリでアミノ酸、鉄、亜鉛、ビタミンA.B.C.Dなどを摂取。
次回は、素敵女医 飛嶋佐斗子さんの美白・美肌対策をご紹介します。
撮影/ケビン・チャン
スタイリスト/森ゆう子
取材・原文/上田恵子