骨の内部の構造まで把握し、きちんとテストして正確に入れさえすれば、インプラントは怖くない! 今回は実際の手術で使用するサージカルガイドについてご紹介します。
サージカルガイドで
さらに精密度がアップ!
もうひとつ必要なのが、実際の手術で使用するサージカルガイドです。データから割り出した、その人の歯の模型に合わせ、手術前に作製。正しい位置、角度、深度に誘導するための器具です。
「どんなに熟練した医師でも、フリーハンドで行うと必ずブレが生じます。正しく挿入されなければ、骨を貫通させたり、血管や神経を傷つけることも。このガイドを使うと、そのリスクがないだけでなく、痛みや出血が少なく、手術時間もわずか10分ですみます」
インプラントは3D画面で治療計画を立てることで、しびれ、痛み、嚙めない、脱落するなどのトラブルを回避することが可能。北欧のストローマン、ブローネマルク社が有名で評価が高く、日本人向けには京セラも3Dを採用しています。
「術後は自宅でのケアと医院での定期的メンテナンスが必須。きちんとすればインプラントは一生ものになるはずです」
人工歯根を正しく挿入する
誘導器具で精密度がアップ!
サージカルガイドはCT撮影から導き出した、その人の歯の模型をもとに、人工歯根を正しく挿入するための器具。これでブレのない正確な手術が可能に。
フリーハンドでは必ず
ブレが生じるという実験結果が
インプラント治療医20名による、フリーハンドで埋入した場合の誤差を測定しました。結果は位置、角度、深度ともに予定通りに挿入できていません。特に三次元的角度の誤差はなんと3.2倍にも! どんなに熟練した医師でも必ずブレが生じるため、正しい位置に誘導するサージカルガイドが必要です。
上手な歯科医の選び方
・説明、見積もりが丁寧
・過去の例を見せてくれる
・治療実績が豊富
・CTを撮ること
・治療計画を綿密に立てる
・アフターケアの丁寧さ
次回は「ナチュラルでしっかり噛める」、義歯についてご紹介します。お楽しみに!
撮影/中川十内 構成・原文/山村浩子