新型コロナウイルスのワクチン接種もかなり進んできましたね。自粛生活がもうずいぶん長いこと続いていますので、早く収束することを祈るばかりです。
そんな中、最近、料理クラスの生徒さんからはよく、「免疫力を上げる食べ物はなんですか?」という質問をいただきます。やはり皆さん「自分の身体は自分で守る。そのためには、まずは食事から」と考えていらっしゃるようです。
また、リモートワークやレストラン休業で「おうちごはん」の機会が増えた昨今、少しでも健康に役立つ食材を選びたいというお気持ちもあるようですね。
そこで、ぜひ注目していただきたい野菜が……ニラです!ニラは値段もお手ごろで手軽に使える野菜ですが、思いつく料理といえば炒め物がほとんどで、新しいレシピはあまり見かけないですよね。また、香りがちょっときついので、「外出するときは控えたい」という方もいらっしゃるかもしれません。
でも、ニラは実はとってもヘルシーな野菜。ビタミンやミネラル、食物繊維など、健康な体を保つのに欠かせない栄養素を多く含む緑黄色野菜です。
たとえば、ニラに含まれるβ-カロテンには粘膜を丈夫にする働きがあるので、口内や喉、鼻の粘膜を強くして、ウイルスの侵入を防ぐ力を高めるのに役立ちます。
また、ニラといえばあの独特の香りが特徴ですが、その正体はアリシン(ニラに含まれるアリインが、切ったりすりおろされたりすることでアリシンに変わります)。アリシンには強い殺菌効果、抗酸化作用があり、感染症に負けない体づくりに役立つと言われています。
さらにニラは、美肌効果の高い成分を多く含んでいるという点にも注目。β-カロテンには高い抗酸化作用があり、シミ、しわなど、肌の老化を抑える働きをします。そのほか、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の沈着予防に役立つビタミンC、血流を改善して全身に栄養素を届けやすくするビタミンEなども含まれています。
在宅で過ごす日なら匂いも気にならないので、積極的に料理に使ってみてはいかがでしょうか?
そして、「今日はいつもより時間がある…」というときには、こんなニラまんじゅうもおすすめ。おうちにいる時間が長くなっている、こんなときだからこそ、のんびり、皮から作ってみませんか? 市販のものとはひと味もふた味も違う、もちもち食感!また作りたくなるおいしさ。ぜひお試しくださいね。
◆ニラまんじゅう
【材料】
■皮(10個分)
A浮き粉……70g※注
A片栗粉……小さじ2
熱湯……90ml
■あん
B豚ひき肉……30g
Bむきえび(粗いみじん切り)……70g
Bれんこん(粗いみじん切り)……30g
Bニラ(粗いみじん切り)……100g
B長ねぎ(みじん切り)……大さじ1
Bしょうが(みじん切り)……小さじ1
C塩……小さじ1/2
C砂糖……小さじ1/2
Cしょうゆ……少々
Cごま油……小さじ1
C片栗粉……小さじ1
【作り方】
①皮を作る。Aの粉をボウルに入れて混ぜ合わせ、熱湯を加え、よく混ぜてから手でこねる。ひとつにまとまったらラップをし、30分くらい置いておく。
②具を作る。Bの材料をボウルに入れてよく混ぜ、Cを加えてさらに混ぜ合わせる。
③①の皮を10等分にし、それぞれを薄くのばして円形(直径約12cm)にする。②のあんを包む。
④③を湯気のあがった蒸し器に入れ、約10分蒸す。少量の油(分量外)を引いて熱したフライパンに移して、両面焼く。
※注:小麦粉からグルテンを取り除いたデンプンのこと。中華料理でよく使われる、具材が透けて見える皮は浮き粉(貫雪粉)を使用したもの。