定番のすっきりした塩炒めに、レモンを皮ごと加えて、さわやかな酸味とほんのり苦みのちょっとしゃれた1品に。
えびが主役なので、できたら大きめのむきえびや、ブラックタイガーなどの殻をむいて使ってください。
えびの背ワタと言われる部分は腸管で、黒く見える場合は中に排せつ物(予備軍)がたまっている状態です。数日なにも食べていないえびの腸管はほぼ透明です。黒い背ワタは臭みの要因なので、あれば取り除きましょう。
さらに、全体のぬめりや汚れも取り除けば、ほぼ臭みなくいただけます。今回は、片栗粉と塩をからめて優しく洗う方法で。
とれたての活きたえびや、直火で焼き切るような料理以外では、このひと手間をやったほうがおいしくいただけると思います。
えびは日本では縄文時代から食べられていたと言われています。以前タイで、日本向けのえびの養殖をしている現場を訪ねたことがあります。「日本人、えび好きだねー」と半ばあきれ気味に言われたのが印象的でした。というのも、日本に流通するえびのうち国内であがるのは5%ほどで、それ以外は輸入に頼っているから。私たちがスーパーで手にするのも、ほとんどが輸入のえびですよね。
ふるさと長崎では、子供のころ(45年以上前ね)までは、朝どれのえびがたくさん市場に並んでいました。出盛りの夏は、小さな芝えびくらいのえびをたっぷり使って「えびだし」を取っていました。なにしろ、そうめんのだしは、えびだしと決まっていたのです。
海老と書きますが、海だけでなく、川にも湖にもいるえび。食用、観賞用合わせれば世界に3,000種以上いるそう。
種類、大きさにもよりますが、えびにはタンパク質の分解と合成に必要なビタミンB12が豊富。つまりひとつでタンパク質を効率的にとれる食材です。またタウリンも含まれていて、コレステロールを減らし、肝臓の機能を高める効果があると言われています。
すっきりした仕上がりですから、白ワインにぴったり。夏の予感とともに、週末のアペロにもおすすめです。
記事が続きますえびと旬野菜のレモン塩炒め
材料
むきえび(大) 10尾(150g)
*片栗粉 小さじ2(下処理用)
*塩 小さじ1(下処理用)
かぶ 1個 100g
かぶの葉 5本分(30gほど)
新玉ねぎ 1個
ピーマン 1個
レモン 輪切り6枚(約半個分)
塩 小さじ1/2
酒 大さじ1
植物油 小さじ1
作り方
① かぶは皮をむいて半分に切り、それを十文字に切る。葉は3㎝~4㎝くらいmの長さに切る。新玉ねぎは半分に切って2㎝厚さに切る。ピーマンはくし形に6等分し半分に切る。
② えびに背ワタがあったら取り、*の片栗粉と塩を全体にもみ込んで洗う。水けをきる。
③ レモンスライスは種を取る。
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④ フライパンに植物油を引き、かぶと新玉ねぎを入れて炒める。少し角がしんなりしてきたら、酒を入れ火を弱め、蓋をして2分ほど蒸し煮する。
⑤ ④に、ピーマン、かぶの葉、レモン、塩を加えて全体をざっくり混ぜながら炒める。
⑥ しんなりしてきたら、②を加えて、えびに火が入り、かぶが柔らかくなるまで炒める。熱々を皿に盛る。
簡単美味しい一品で、おうちごはんをより楽しく!