大根干葉の生麩蒸し焼き
~冷えをとる大地の恵みレシピ 第3回~
奈良県の初瀬で、フード*メディスナー®(食を通じて心身のトラブルを改善するエキスパート)として活動するオオニシ恭子さん。主宰するのは料理教室だけではなく、「しょうが湿布」をはじめとする、女性のための「お手当」の指導も。
My Age 2021春号では、とくに冷えとり効果の高い「大根干葉(干した葉)の腰湯」のお手当について紹介しているので、ぜひ合わせて参考にしてください。
第3回のレシピは、「大根干葉の生麩蒸し焼き」。「大根の葉はカルシウムをはじめビタミンの宝庫ですが、干葉はそれ以上の質となります。腰湯のお手当でも使うほど、体を温め、血の巡りを良くします」とオオニシさん。また、このレシピのもうひとつの注目ポイントは、自家製の生麩。お麩の原料、植物性たんぱく質の小麦グルテンを使っている点です。「たんぱく質は、なるべく動物性のものに頼らない」というのがオオニシさんの食養の特徴。これまでも、たんぱく源を動物性から植物性に変える指導によって、多くの人が不調を改善したのを目の当たりにしたそうです。「動物性のたんぱく質は、血を汚してしまうのです。日本古来の生麩や車麩、大豆など、良質のたんぱく質を摂りながら、少しずつ動物性を減らす習慣をつけてほしいですね」
大根干葉の生麩蒸し焼き
[材料2個分]
大根干葉 2本 …さっと洗って水に浸けて戻す
油揚げ 1/4枚 …熱湯にくぐらせ油抜きする
くるみ 2粒 …粗く砕いておく
クコ 小さじ1
グルテン粉 30g
餅粉 20g
炒り胡麻油 小さじ1
菜の花 2本 …洗っておく
昆布椎茸出汁 1/2カップ …昆布2cm、干し椎茸1個を水に一晩浸して出汁をとる
醤油 小さじ1
[作り方]
1)大根干葉は細かく切り、油揚げは3cm長さの細切りにする
2)鍋に炒り胡麻油を熱し大根干葉を炒め、油揚げ、出汁を加えて煮て、葉がやわらかくなったら醤油で味をととのえる
3)くるみ、クコを加えて2等分にしておく
4)グルテン粉、餅粉をボウルに入れてよく混ぜ、水を加えてまとめた生地を2等分にし、それぞれ丸くまとめてから平らにして、饅頭を作る要領で大根干葉の具を包む
5)ぬれ布巾を敷いた上に4をのせ蒸し器に入れ、20分蒸し上げる
6)フライパンに薄く菜種油を敷き両面をきつね色に焼く。蒸した状態で食べても良い
7)さっと塩茹でした菜の花を添えて盛り付ける。お好みで辛子醤油など添えていただく
〈教えてくれた人〉
オオニシ恭子 フード*メディスナー®。食養料理研究家の桜沢リマ氏に学ぶ。1981年渡欧。以来32年にわたり、東洋的食養法を基本としながらも欧州における素材と環境を取り入れた食養法「ヨーロッパ薬膳」の普及に努める。2013年1月より、奈良・初瀬の地に移住。心と身体を整える食養生を考え、提案する「やまと薬膳」を主宰。料理教室や各種オンライン講座等の詳細は、https://yamatoyakuzen.com/
撮影/福森クニヒロ 取材・文/井尾淳子