春に出回る苦味野菜。日本では山菜
NYのファーマーズマーケットでは、こちら!
ニューヨークのファーマーズマーケットは、少しずつ春の野菜が店頭に出てきました。春の野菜というと、ちょっと苦みがあるものが多いですよね。その苦みは、老廃物の解毒・排出を手助けしたり新陳代謝を促したりする植物性アルカノイドやポリフェノールに由来するとか。つまりデトックスに役立つわけで、春はデトックスに適している!と言われる所以です。
その苦みのある春野菜の中でも、とりわけ苦いのがマスタードグリーン!欧米でつくられてきたからし菜の一種です。マスタードグリーンはコラーゲン生成に欠かせないビタミンC、肌と粘膜を健康に保つビタミンA,血液凝固と骨代謝をサポートするビタミンKが豊富!鮮やかなグリーンに濃い紫色が混じり、いかにもからだによさそうですね!
でも、この苦みが強いマスタードグリーン、「栄養があるのはわかっているけど、苦くて食べにくい」と敬遠してしまうこと、ないですか? そこで、ここでは苦みをほどよく生かす食材とあわせて、マスタードグリーンをぐんと身近にするアイデアをご紹介します。是非、苦みと辛みを美味しさに変えて、デトックスに役立ててください!
朝から食べたいタンパク質源・大豆とマスタードグリーンを合わせたサラダ
ビタミンCを効率よくとるには、やはり生で食べることが一番! まずはサラダをご紹介します。乾燥大豆は8時間くらい水につけた後、ひたひたの水に入れて柔らかくなるまで茹でました。沸騰したら火を弱めて20~30分茹でて、蓋をしたまま冷ましました。それにサイコロ状に切ったトマト、洗って刻んだマスタードグリーンを加えました。ドレッシングはオリーブオイル、米酢、塩胡椒でシンプルに。淡白な大豆と、ほのかに甘みと酸味のあるトマト、マスタードグリーンのピリッとした辛みがほどよく調和しています。
炒めて食べるのも人気! 味のハーモニーを楽しめる一品を
マスタードグリーンの炒め物、意外に思われるかもしれませんが、こちらではわりと一般的です。辛味もアクセントで美味しいですが、程よい感じに仕上げたいですよね。
トマト、卵、チョリソを合わせました。マスタードグリーンとトマトはサラダの時と同じように切ります。チョリソもトマトと同じくらいの大きさに切っておきます。フライパンにオリーブオイルをやや多めに熱し、溶き卵1個を入れて、箸でまとめながらふんわりした卵焼きをつくり、いったん出します。その後、フライパンにチョリソとトマトを入れて軽く炒めて、塩胡椒を少しずつ加えて味付け。刻んだマスタードグリーンを加えてさっと炒め、最後に卵を戻して全体を混ぜて出来上がり。
卵の淡白な味、チョリソならではの濃い味、トマトの酸味と甘みに、マスタードグリーンの苦みがからんで美味しく仕上がります。生のトマトを入れることでやや水分が出ますが、この汁がまた美味しかったです!
意外! 「苦あま」が美味しい、マスタードグリーンとマンゴーのソース
思い切って、甘いマンゴーと合わせるのも一案です。このマンゴーソースは色々なものに合うのですが、サーモンとの相性が抜群でした! 是非サーモンでまず、お試しいただきたいです!
マンゴー1個分の果肉からトッピング用の部分を少し取り分け、残りのマンゴーの果肉と同じくらいの量のマスタードグリーンを用意します。トッピング用はサイコロ状に刻んでおきます。マスタードグリーンは茎の根元が茶色っぽかったらそこだけ落とし、塩を入れて沸騰させたお湯で15秒くらい、さっと茹でてザルにとり、冷水をかけます。水気をよく絞って刻み、マンゴーの果肉と共にフードプロセッサーかブレンダーで混ぜます。そこに塩と胡椒も少しずつ加えて混ぜます。
このソースを焼いたサーモンにかけました。時間がたつとソースの色が少し悪くなってしまうので、できるだけ食べる直前にソースをつくってほしいのですが、刻んだマンゴーをトッピングすると、多少ソースの色が悪くなっても、全体の見た目がきれいな感じになります。
フルーツの甘味を生かしたソースは、それだけだと単調になりがちですが、苦味のアクセントがつくと、急に大人っぽい、洒落た味わいに。簡単で、おもてなしにも喜ばれる一品です。
ほかにも蒸し鶏や、淡白な豚ヒレ肉のソテーなどに合わせても、美味しくいただけます!
サーモンは塩胡椒して薄く小麦粉をつけてオリーブオイルで焼きました。ちょっとカリッと香ばしく焼けると風味が出ます