時間を気にせずに楽しめる、おうち女子会の楽しみ
我が家にはよく人が集まります。
だいたい「いいよ〜」って言うと、子どもが子どもを連れて、つまり孫まで来ちゃうわけで。
うちの地下にギュウギュウ、20人でも30人でもそれ以上でも集まっちゃいます。
友達の集まる女子会もしょっちゅうかな。
女子のときはご近所仲間もそうだけど、言わなくても持ち寄りで料理が増えちゃったりして豪華になりますよね。
レストランでもやりますが、お店は時間が限られているのがつらいかな。
その点おうち女子会は、言ってみれば時間もお酒もエンドレスじゃない?(笑)
この写真は、劇団四季の研究所時代の同期会。
同期生が我が家に集まってくれました。
いろいろみんな持ち寄ってくれたから、私は不足しがちな野菜料理とデザートを作りましたよ。
みんなのお持たせでテーブルがいっぱい。うれしいな。
私の手料理は…
ミニトマトとほおずきのカプレーゼピンチョス。
焼き野菜のサラダ。
スイスチャードと小松菜のガーリック炒め。
アスパラとスナップエンドウとベーコンのペペロンチーノ。
イチゴとクリームチーズの生八つ橋巻き。
そんなに凝ったものではないけれど、おいしいと言ってもらえてうれしい。
あっという間にあの頃に戻り、たくさんの元気をもらいました。
次の写真は、夏に友達を呼んだときの女子会。
この頃、忙しい日が続いてUber Eatsのお世話になりっぱなしだったので、久しぶりにキッチンに立った日。
我が家の名物、豆腐グラタンも当然、登場です!
この日も、私の適当な料理を、おいしい、おいしいと褒めてくださってうれしかったな。
普段は行き当たりばったりときも多いんですけれど、こんなふうに人を呼ぶときは、一応何を出すか考えて買い物に行きます。
メニューが決まっていると、家にあるものないものを書き出して行けばいいから楽なんですよね。
「手早いね」とよく言われますが、これは女優にも通じるんです。
演技プランと似ています。
いっぺんにいろんなことを考えるっていうか、まずドーンと引いて俯瞰で見る。
それで食材をまずワーッて買ってきて。そしたら洗うでしょう。
次に手順を考えます。
どれから先にやっつけようかな、下茹でがいるかな、これは揚げるよな、これは蒸すぞ、温かいうちに出したいものは最後だな、とか。
できあがるギリギリまでの準備をやってあとはオープンに入れるだけにして、そこまでやったら次はこれをやろう、とか。
そういう構築を頭の中で、何か演技プランのようにわーっと考えるわけです。
女優業、役に立っているでしょう?
持ち寄りも合わせて異常なくらいお皿が並ぶこともあります。
例えばカルパッチョみたいなものを出すのなら、先に作って冷蔵庫入れておいたら安心するな、とかね。
下味のいるものは一番先に下味つけて置いとけば、その間に他のことできるし。
その間にね、洗い物がたまるのが嫌いなので、やってる間にどんどん片付けていくんです。
洗い物が山になるのが嫌なの。
山になったら、材料を湯こぼしたり、料理の途中のことができなくなるから。
狭い台所なんだけど、スパイスの量も半端なくて人が見たらぐちゃぐちゃなんだけれど、私的にはどこに何があるかわかって、自分が動きやすいようにしてあるんですよね。
そう、料理は手と頭をスピーディにたくさん使う。
ボケてるヒマはないんです!
原日出子さん
Profile
1959年11月10日生まれ。女優。専門学校で演劇を学び、劇団四季の研究生に。’79年、映画でデビュー。’81年、NHKの連続テレビ小説「本日も晴天なり」のヒロイン役に抜擢(2022年〜’23年に再放送されて話題に)。以来、40年以上にわたりテレビドラマや映画、舞台でコンスタントに活躍。バラエティ、情報番組、CMなどにもひっぱりだこです。2023年10月13日全国公開「月」、12月1日全国公開「隣人X -疑惑の彼女-」、2024年公開予定「大いなる不在」に出演。
Instagramアカウント:@hara_hideko
取材・文/蓮見則子