ファイナンシャルプランナーの山中伸枝さんがライフスタイル別に、特に注意すべきこと&取り組んでほしいことをアドバイス。今回は会社員と専業主婦、自営業の夫婦の場合を例にしてご紹介します。
教えてくれた人
山中伸枝さん
Nobue Yamanaka
ファイナンシャルプランナー。FP相談ねっと代表、一般社団法人公的保険アドバイザー協会理事。わかりやすい説明で、個人相談のほか講演会やメディアでも活躍。『50歳を過ぎたらやってはいけないお金の話』(東洋経済新報社)『「なんとかなる」ではどうにもならない 定年後のお金の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)など著書多数
会社員×専業主婦
妻の働き方が老後貧乏を防ぐカギに
「元気ならば、妻もぜひ働いて。それも扶養の範囲内ではなく、社会保険に加入できる程度の収入を目指すのがベター。厚生年金に加入すれば、将来の年金受給額が増えますから。
また、お金の使い方は急には変わりません。今のうちに、交際費やお小遣い、習い事の費用が適切かシビアにチェックし、生活費のスリム化を図ることも必要です。
子どもが独立したら、コンパクトな家に住み替え、現在の住まいは貸したり売るなどして利益を得るのもよいでしょう」
●行いたいこと
- ●妻も仕事をして収入を増やす&年金を増やす
- ●生活費のスリム化を図る
- ●住み替えで収入を得る
自営業×自営業
年金&退職金を自分たちで“つくる”
「国民年金のみに加入の期間が長い場合、受け取れる年金額は少なめに。iDeCoに上限額まで加入し、年金の上乗せ分をつくりつつ、節税で現在の手取りを増やしましょう。
余裕があれば、自営業者のための退職金と称される小規模企業共済にも加入して。こちらも掛金は全額所得控除になるため節税効果大です。
自営業の最大のメリットは定年がないこと。この先長く働ける&経営が安定するように、事業計画を練り、収入の柱を複数設けるのもポイントです」
●行いたいこと
- ●iDeCoや小規模企業共済で年金や退職金をつくる
- ●収入の柱を増やすなど事業計画を練る
次回は会社員×会社員、おひとりさまのケーススタディをご紹介します。
イラスト/サンダースタジオ 取材・原文/村上早苗