和・洋・中すべての料理に変身できる多様性、コレステロール値の低下、老化防止、更年期症状の軽減、美容やダイエットにもいいなど、豆腐はまるでスーパーマンのような存在。日本人に愛され続けてきた豆腐には、たくさんの仲間があります。揚げたもの、具材を加えたもの、凍らせたもの……。どれも同じく高タンパク低カロリーの健康食品。どんどん食卓に登場させてください。
豆腐の仲間たちのおさらいです。
凍り豆腐
高野豆腐、凍(し)み豆腐とも呼ばれます。豆腐を凍らせて乾燥させたもの。ぬるま湯に数分つけて、もどして使います。やわらかくなったら調理しますが、最近はもどし不要のものもあります。だしと調味料で煮含めるほか、炒め物に、卵とじに、混ぜずしの具に。凍り豆腐が正式名称。
油揚げ
油揚げ用の生地を水きりし、揚げたもの。調理する前に熱湯をかけて油抜きしてから使います。甘辛く煮て、すし飯を詰めたいなりずしは代表的料理。ほかにみそ汁の具、青菜類との煮びたしや、卵を入れて袋煮に。油抜きせず、グリルやフライパンで焼いてもおいしい。
ゆば
中国から禅僧によって伝えられ、精進料理の素材として発達してきました。豆乳を加熱してできる薄い膜をすくい取り、水気をきったものが生ゆば。乾燥させて長期間保存できるようにしたものが干しゆば。生ゆばはそのまま塩とオリーブオイルで食べてもおいしい。
豆乳を熱すると、タンパク質の薄い膜が張ります。これがゆば。引き上げていただきます
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がんもどき
豆腐をつぶして、すりおろした山芋と細かく刻んだ野菜を混ぜて揚げたもの。味が雁の肉に似ていることからこの名に。がんもどきは関東の呼び名で、関西では飛龍頭(ひりょうず)と呼ばれます。熱湯をかけてから調理します。大根などの野菜との煮物や、おでんに。手作りの揚げたては秀逸。
厚揚げ
厚めに切った豆腐を水きりし、揚げたもので、生揚げとも呼ばれます。もめん、絹ごしの両方を使って、形は四角や三角があります。調理する前は、必ず熱湯をかけて油抜きをします。そのまま焼いてねぎやしょうがなどの薬味としょうゆで。煮物、炒め物、みそ汁の具に。
肉に負けないタンパク質。
だから主菜にもおすすめ
文部科学省 科学技術・学術審議会 資源調査分科会報告
「日本食品標準成分表2010」より引用
次回は凍り豆腐の誕生についてご紹介します。