連載1回目と2回目では、血糖値をコントロールすることが、美と健康のために大切なカギであることを学びました。そして食べたものや食べ方で血糖値が大きく変わることに驚きましたね! 3回目の今回は、実践編。食べ方の7つのルールを知って、血糖値を上手にコントロールしましょう!
食べ方ルール7
1ダイエットなら糖質は1日60g以下、
体重維持は男性120g、女性110g以下
糖質を大量に含むご飯・パン・麺類・いも類の摂取量を減らし、上記の量以下に抑えて。その分、肉・魚・豆腐でタンパク質を、野菜・きのこ・海藻類で食物繊維をしっかり摂取。脂質は多めでも気にしなくてOKです
2夕食は主食なしを原則に、
朝食と昼食は主食控えめに
エネルギーとして食後に糖質を消費できる朝と昼は少なめの主食OK(ダイエットなら1食に茶碗½以下、食パン½枚が目安)。同じ量を食べるならミネラルや食物繊維を含む麦ご飯や胚芽米・雑穀パンがおすすめ
3食べる順番は、
野菜→タンパク質→糖質
食物繊維を多く含む野菜・海藻・きのこや、タンパク質豊富な肉・魚は、消化に時間がかかります。糖質中心の米やパンよりも先にこれらを食べると、あとから入ってきた糖質の消化・吸収が邪魔され、ブドウ糖の吸収スピードがゆっくりに
4タンパク質源は肉に偏らず、
魚や大豆製品もバランスよく
タンパク質豊富な食材というと肉を思い浮かべがちですが、魚には健康効果の高いオメガ3系脂肪酸も豊富に含まれているので、バランスよく取り入れて。食物繊維やミネラル類が豊富な大豆製品も積極的にとりましょう
5 アルコール類はOK!
糖質の少ないものをチョイス
糖質の多いビールや日本酒は避けて。ワインやジン、ウイスキー、焼酎など、糖質の少ないものを選びましょう。ワインは辛口の白がおすすめ。甘口のものは糖分が多く血糖値が上がりやすいので要注意です
お酒が血糖値に与える変化
適量のアルコールには
血糖値上昇を抑える働きが
ビールは血糖値を急上昇させます。ジンはほぼ上がらない(ウイスキーや焼酎などの蒸留酒も同様と考えられます)。ワインは逆に血糖値が下がっていくことに注目。出典:The American Journal of Clinical Nutrition
次ページでも、食べ方ルール7の続きをご紹介します。
6脂質には糖質の吸収を抑える働きが。
パンはバターやオリーブオイルと一緒に
脂質にはブドウ糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を緩やかにする働きが。以前は脂質が肥満の原因といわれましたが、摂取した脂肪がそのまま体の脂肪になるわけではなく、余分な脂肪は排出される量も多いのでご安心を
パンを食べたときの血糖値変化
むしろバターやオイルを
つけるほうが上がらない!?
健康な人を対象に、パンだけを食べた場合とバター、オリーブオイル、コーン油をつけて食べた場合の血糖値の変化を比較。パンだけよりも油脂をつけたほうが緩やか。出典:European Journal of Clinical Nutrition
7空腹になりすぎない、
早食いせずよく嚙む、食後はすぐ歩く
空腹時間が長く続いたあとの食事や早食いは血糖値が上がりやすくなります。ひと口につき30回嚙む、1食に30分かけるなど、ゆっくり食べることも意識して。食後はすぐに動いて糖を消費。20分程度のウォーキングや階段の上り下りを
次回からは、糖質控えめのおいしい3食メニューをご紹介していきます。
撮影/鈴木正美 構成・原文/瀬戸由美子