厳しい残暑が続いていますね。暑い日はツルリとした口当たりのものが食べたくなります。ゼラチンを使ったゼリーもよいですが、OurAge世代に嬉しいヘルシー食材、寒天でスイーツはいかがでしょうか?
寒天の原料はテングサなどの海藻類。これらを煮溶かしてろ過し、凍結乾燥させたものが寒天です。100%海藻からできているので、カロリーはほぼゼロです。
寒天のルーツは江戸時代。京都の旅館「美濃屋」の主人、美濃屋太郎左衛門が、冬にところてんを屋外に出しておいたところ、寒さで凍って自然乾燥状態になったので、これを寒天として和菓子に使うようになったのが始まりだと言われています。
寒天の特徴は、食物繊維の豊富さ。構成成分のおよそ80%は食物繊維だそうです。食物繊維が多いということは、腸内環境を整える効果が高いということ…。OurAgeをご覧の、美と健康に敏感な皆さんはよくご存じですよね。
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類ありますが、それぞれ異なる働きを持っています。不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を活発にして便通を促す働きを持ち、水溶性食物繊維は腸内の善玉菌を増やす働きを持っています。その両方を併せ持つ寒天は、Wの効果で腸内環境を整える、腸活の強い味方と言えそうです。
腸内環境が良好になると基礎代謝が上がって太りにくい体質になるほか、老廃物を排出しやすくなり、美肌づくりへの第一歩にもなります。
また、寒天には、特別な美肌成分が含まれていることが最近わかってきたそうです。それは、「アガロペクチン」という寒天特有の成分。抗ガン作用やコレステロール低下作用のほか、最近は美肌効果も期待されるということが発表され、注目を集めています。
このように、私達にとってなじみ深い食材、寒天は昔から美容や健康によいと言われてきましたが、近年の研究によって、健康効果の高いさまざまな成分を含んでいることが改めて実証されているようです。
寒天にはいくつか種類があり、棒寒天 や糸寒天は昔ながらの方法で凍結乾燥させて作られています。これに対して、粉末寒天は工場で作られる粉末状の寒天で、水で戻す必要が無く、煮溶かすだけで使えます。手軽な粉末寒天を使って、冷たい和スイーツを作ってみませんか?
今日は粉末寒天を使った、ブルーベリー入りの羊羹をご紹介します。白あんのやさしい甘みとブルーベリーの爽やかな酸味のコンビネーションを楽しんでくださいね。
ブルーベリー羊羹
材料(作りやすい分量)
白あん……200g
水……200ml
粉末寒天……4g
砂糖……100g
ブルーベリー……80g
作り方
①鍋に水に入れて寒天を加える。軽く溶かしてから火にかけ、約1分かき混ぜてさらに溶かす。
②砂糖を加え、さらに2分くらい加熱して砂糖を溶かす。
③②に白あんを加え、よく混ぜる。
④型に③を流し入れ、上にブルーベリーをのせる。
⑤冷蔵庫で冷やす。