みょうがの話とみょうがのきんぴら&チャンプルーの作り方
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
8月下旬になるというのに暑い日が続き、そろそろ夏ばてという方も多いかもしれませんね。暑い季節はうっとうしいですが、夏野菜が楽しめるのは、野菜好きには嬉しいかぎり。野菜というときゅうりや茄子、トマトなどが思い浮かびますが、地味な存在ではありますがみょうがも忘れちゃいけません。
シャキシャキした歯ごたえとスッキリした香りが暑い季節にぴったりで、そうめんや冷ややっこの薬味には欠かせません。
そのみょうが、「食べすぎると物忘れがひどくなる」などと言われもしますが、それはいわれのない濡れ衣で、実は頭の働きをよくしてくれる成分が含まれるとか。
みょうが独特の香りはヒノキにもい含まれるアルファピネンという芳香成分。このアルファピネンは大脳皮質を刺激し、気分を高揚させてくれるのだそうです。
その上血行促進や発汗作用、食欲増進の作用も。残暑が続いてグッタリした気分のときに元気をつけてくれそうですし、食欲が落ちた時にもピッタリで、夏ばて対策にはうってつけの野菜と言えそうです。
さて、みょうがの食べ方ですが、薬味以外では天ぷらや浅漬けがせいぜいかもしれませんが、独特の風味を生かし、色々な料理に使ってみましょう。たとえば私が好きなのが、トマトソースをつくるとき、玉ねぎの変わりにみじん切りのみょうがを入れること。爽やかな香りが加わってとってもおしゃれな味になるのです。
同じくパスタ料理ではペペロンチーノのにんにくを抜き、かわりに細切りのみょうがをたっぷり炒めて塩味でまとめると、これまた素敵なひと皿にあなります。
おそうざいでは、私が好きでよくつくるのが、セロリと合わせたきんぴら風。細切りのセロリと同じく細切りにしたみょうがを一緒にごま油で炒め、しょうゆ、みりん、酒などで好みの味をつければ出来上がりです。
量の割合はお好みですが、セロリ1本につきみょうが1パック(3個)くらいがちょうどいいバランス。ごま油だと和風の仕上がり、鷹の爪を入れても合いますが、オリーブオイルとしょうゆ、少々の柚子胡椒で仕上げても、みょうがのおしゃれな香りによく合いますよ。
みょうがの香りは少しクセのある野菜と相性がいいようで、ピーマンやシシトウと合わせて佃煮風にしてもいいですし、意外と相性抜群なのがゴーヤ。
あの苦みとみょうがの香りがなんともよくて、うちではゴーヤチャンプルーをつくる とき、みょうがを入れることもよくあります。
島豆腐、またはしっかり水切りした木綿豆腐でつくるチャンプルーが定番ですが、いつでもストックのある高野豆腐のチャンプルーもおすすめ。サッと戻してちぎるだけ。水切りするより手間がかかりませんし、歯ごたえもボリュームもあるから、豚肉などを入れなくても満足できるおかずになります。
こちらのチャンプルー、味付けもちょっと変わっています。豆乳としょうゆをあわせるのがミソで、この味付けなら高野豆腐のポソポソした感じがなくなり、しっとりまろやかな味になるんです。ぜひお試しくださいね。
☆ゴーヤと高野豆腐のみょうが風味チャンプルー
材料:1人分
ゴーヤ 1/2本(80g・薄切り)
みょうが 3個(細切り)
高野豆腐 1枚(水に1分浸して水気を絞り、一口大にちぎる)
ごま油 適量
a 豆乳 1/4カップ
a しょうゆ 大さじ1/2
1 ごま油を熱してゴーヤとみょうがを炒め、しんなりしてきたら高野豆腐を炒め合わせる。
2 あわせておいたaを回しかけてさらに炒め、高野豆腐が水分を吸ってふっくらなったら火を止める。
庄司いずみ
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