ベジタリアン用のハムやソーセージ、ちくわまであるってご存じでしたか?
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
植物性100%の料理にこだわってレシピの提案をしているのは、私自身がベジタリアンだから。もう15、6年野菜や穀類、海藻類など、植物性のみの食事を楽しんでいて、もともとが野菜好き。子どもの頃から肉や魚はどちらかというと苦手でもあったので、「肉が食べた~い!」という欲求が起こることはありません。
ただ、まだ若い方やもともと肉料理などは好きだったけれど、なんらかの事情で野菜中心の食事に切り替えたという方だと「時にはガツンとしたものが食べたい!」と感じることもあるかもしれませんね。
そんな人にも、それから「ベジタリアンってわけじゃないけど、ダイエットや健康のために肉は少し控えたい」という方にもおすすめのものがあるのです。
これ、何に見えるでしょうか。
パッケージにもハムと書いてありますし、左下のものはホットドッグ用のソーセージにしか見えません。右側のものはどう見たってちくわです。
見た目もだけじゃなく、食べてもそれぞれハム、ソーセージ、ちくわとしか思えません。
たとえばこれは左上の固まり状のハムを少し厚めに切り、油でこんがり焼いただけのハムステーキ。味をお届けできないのが残念ですが、弾力といい肉っぽい香りといい味といい、まさにハムそのものです。
が……!
実はこれはハムではないし、ソーセージもちくわも本物ではないのです。
たとえばハムの原材料を見ると「大豆タンパク(遺伝子組み換えでない)・大豆油・醤油・大豆タンパク(粒状・天然酵母エキス・砂糖・塩・紅麹色素(原材料一部小麦を含む)」とあります。鶏肉とも豚肉とも、どこにも書いてありません。
つまりこれらは植物性素材のみでつくった、肉魚製品もどきの食材なのです。
ふだんはあまり使うことがなかったのですが、ある撮影のために用意したところ……。ハムを食べたうちのアシスタントいわく「スパム、ですね!」とか。アシスタントはベジタリアンではなく、その彼女が言うのだから間違いありません。
あるとき試作のために作ったハム野菜炒めを家族に出しましたが、何のコメントもなし。おそらくふつうのハムと思ってスルーしたのでしょうね。
これにもビックリ! 見た目は普通のツナ缶、コンビーフ缶なのですが……。原材料はツナのほうは「大豆たん白(遺伝子組み換えでない)、植物性油脂、植物性粉末ブイヨン、香辛料、砂糖、塩(原材料の一部に小麦を含む)」、コンビーフ風のほうも似たような感じ。
こちらも本物そっくりのもどきツナ、もどきコンビーフというわけです。
コンビーフ風を使ったコンビーフピカタものどきの作り方を簡単に紹介しますね。
ピカタというとふつうは卵の衣でつくりますが、卵がわりにすり下ろした長いもを使います。
衣の作り方はとっても簡単。長いものすり下ろしに小麦粉を混ぜるだけなのですが、分量の目安はとろろのかさに対し、小麦粉は半量くらい。とろろが1/2カップ分なら小麦粉が1/4カップ。これを溶き卵と同じように具材にからめて、油でこんがり焼けばいいのです。
今回は植物性のコンビーフ風に塩気がしっかりあるので衣に塩は足しませんでしたが、この卵液風は、蒸した根菜にからめて野菜のピカタにしたり、豆腐のピカタなどにも使えるから、素材に味がない場合は軽く塩味をつけるといいですよ。
衣がもしも残ったら、衣だけを焼いて食べてもおいしいですよ。もっちりした食感で、ミニチヂミ風。酢醤油などをつけてもおいしいのです。
そうそう! 「こんな食材どこで買えるの?」と知りたい方もきっといらっしゃいますよね。
ハム、ソーセージ、ちくわは、ベジタリアン用の食材のショップ
かるなぁさん(http://www.karuna.co.jp/)。こちらはお近くの方以外はサイトでの注文が便利です。
コンビーフ風、ツナ風の缶詰めは、
三育フーズさん(http://san-ikufood.com/)。こちらもサイトでも注文できますし、自然食品屋さんやスーパーで見かけることもあるのでぜひ探してみてくださいね。
庄司いずみ
公式アメブロ http://ameblo.jp/izumimirun/
Facebook http://facebook.com/izumimirun