HAPPY PLUS
https://ourage.jp/karada_genki/more/329239/

骨を強くする栄養素「ビタミンK」「亜鉛」「マグネシウム」「カロテノイド」を含む食材の1日の摂取目安量

更年期以降、骨密度が低下し骨粗しょう症の危険が高まります。少しでも早い段階からはじめたいのが食事による骨貯金です。骨というとカルシウムばかり気にしがちですが、それだけではだめ。ここでは、骨を強くする4つの栄養素「ビタミンK」「亜鉛」「マグネシウム」「カロテノイド」の役割と取り方を解説します。

骨へのカルシウムの沈着や、骨代謝にかかわる酵素の活性化などの働きで骨を強くするのが、以下の4つの栄養素。とり方を知っておきましょう。

 

多く含むのはひきわり納豆
ビタミンK
(1日の目安量150㎍

●納豆を多く食べる地域は大腿骨骨折が少ない

ビタミンKは骨にカルシウムを沈着させる作用があり、丈夫な骨の維持に重要な栄養素。「また、オステオカルシンの生成にも不可欠。ビタミンKが多い食品の代表が納豆で、納豆の消費量が多い地域ほど、全国平均を1としたときの大腿骨近位部骨折の割合が低いというデータも。ビタミンKの1日の目安量は150㎍で、納豆1パックで240㎍を補えます」
ビタミンK

  • ・納豆1パック/40g→240㎍
  • ・小松菜1/4束/95g→200㎍
  • ・ブロッコリー1/4株/60g→96㎍
  • ・乾燥わかめ/5g→33㎍
  • ・きゅうりのぬか漬け1本/80g→88㎍

 

ビタミンKは小松菜、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、乾燥わかめにも多く含まれます。意外なものではきゅうりのぬか漬けにも多く含まれます

 

 

骨代謝にかかわる酵素を活性化
亜 鉛
(1日の推奨量8㎎

●骨粗しょう症の改善効果があることも明らかに

細胞の代謝の際に働く酵素を活性化させるのが亜鉛。「骨代謝によって骨が形成されるときに働く酵素の活性化にも、亜鉛が必要。また、最近の研究では骨粗しょう症を改善する効果があることも認められました。1日の推奨量は女性は8㎎。牡蠣、帆立貝、ウナギ、牛肉、鶏レバー、卵、ごまなどの種実類、大豆製品などに多く含まれています」
亜鉛

  • ・牡蠣1個→2.2㎎
  • ・帆立貝1個→2.7㎎
  • ・牛肉/100g→5.6㎎
  • ・卵1個/50g→2.6㎎

 

カシューナッツ、納豆やきな粉や豆腐などの大豆類、チーズ、焼きのりなどに含まれます

 

 

不足すると骨がもろくなる
マグネシウム
(1日の推奨量290㎎

●カルシウムとともに働き、間接的に骨の健康を守る

骨の弾力性を高めて丈夫にするのがマグネシウム。「マグネシウムはカルシウムとコンビで働き、骨や歯を丈夫にします。筋肉や神経などで働くマグネシウムが不足すると、それを補うために骨のマグネシウムとカルシウムが一緒に溶け出してしまうので注意。1日の推奨量は290㎎。納豆、ナッツ、海藻、緑黄色野菜などに多く含まれます」
マグネシウム

  • ・そば(ゆで)/200g→54㎎
  • ・アーモンド/30g→93㎎
  • ・いりピーナッツ/30g→60㎎
  • ・干しひじき/10g→64㎎
  • ・玄米ご飯/120g→50㎎

 

マグネシウムが多いのは納豆、アーモンドやピーナッツなどのナッツ類、干しひじきや乾燥わかめなどの海藻類、そば、玄米、胚芽米など

 

 

骨密度を高める効果がある
カロテノイド
(1日の推奨量は決められていない)

●彩りのよい野菜や果物を意識して取り入れよう

カロテノイドは野菜や果物などに含まれる黄や橙(だいだい)、赤などの色素成分。「カロテノイドの中でも、にんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜に多いβ-カロテン、トマトのリコピン、みかんに多いβ-クリプトキサンチンは骨密度を高めることがわかっています。色素なので1日の推奨量は決められていませんが、意識して取り入れましょう」
カロテノイドにんじん、かぼちゃ、トマト、みかんなどに多いカロテノイド。こうした彩りのよい野菜や果物を、いつも食卓に並べることを意識して

 

太田博明
太田博明さん
川崎医科大学産婦人科学 特任教授
公式サイトを見る

日本産婦人科学会専門医、日本骨粗鬆症学会認定医、日本抗加齢医学会監事・専門医。日本の女性医療をリードするパイオニア。骨粗しょう症分野の第一人者

 

 

イラスト/本田佳世 取材・原文/和田美穂

 

 

MyAge

大人のからだバイブル vol.1 「更年期と閉経、私の場合。」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

暑い夏の洗濯が「ラク」ってどういうこと? 絡まりからもシワからも解放される画期的な新提案

暑い夏の洗濯が「ラク」ってどういうこと? 絡まりからもシワからも解放される画期的な新提案

supported by 花王
<前の記事

<前の記事
第15回/骨をつくる栄養素「カルシウム」「タンパク質」「ビタミンD」がとれる食品と1日の摂…

次の記事>

次の記事>
第17回/骨をしなやかに保つ栄養素「ビタミンB6」「ビタミンB12」「葉酸」を含む食品と1…

この連載の最新記事

骨をしなやかに保つ栄養素「ビタミンB6」「ビタミンB12」「葉酸」を含む食品と1日の摂取目安量

第17回/骨をしなやかに保つ栄養素「ビタミンB6」「ビタミンB12」「葉酸」を含む食品と1日の摂取目安量

骨を強くする栄養素「ビタミンK」「亜鉛」「マグネシウム」「カロテノイド」を含む食材の1日の摂取目安量

第16回/骨を強くする栄養素「ビタミンK」「亜鉛」「マグネシウム」「カロテノイド」を含む食材の1日の摂取目安量

骨をつくる栄養素「カルシウム」「タンパク質」「ビタミンD」がとれる食品と1日の摂取目安量

第15回/骨をつくる栄養素「カルシウム」「タンパク質」「ビタミンD」がとれる食品と1日の摂取目安量

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル