大地の花に飾られた繊細な美食~オーストラリア・ウルル~
どうしてもここへ旅してみたいと思ったのは、海外のトラベル雑誌でこの宿の記事を見たことがきっかけでした。赤土の荒野の中に真っ白なテント。目の前に見えるのは広がる大地とウルル(旧名:エアーズロック)だけ。
宿泊は15室だけのロッジLongitude131°。ラグジュアリー・テントという、自然と融合する新しい宿泊スタイルとして世界中で注目されているカテゴリーの宿のひとつ。このように、屋根がテントになっているロッジスタイルです。
ですが、中に入るとスイートルーム。快適でラグジュアリーな滞在ができるけれど、自然の中で過ごしているような気持ちになれる空間です。大きな窓からは、広い空と真っ赤な大地、時間や天候で刻々と姿を変える「ウルル」が眺められ、様々な鳥たちや野ウサギなどもすぐ前までやってきます。
実はこの滞在で一番驚いて感動したのはお料理でした。若手の女性シェフ・Seona Mossさんが創りだすお料理はとても繊細で美しくて、毎回毎回でてくるお料理がとても楽しみになりました。オーストラリアの自然をテーマにしている彼女のお料理は、小さな花やハーブがアクセントになっています。サラダもこんな風に見ただけでテンションがアガル可愛らしさ。
一皿のポーションは小さくて軽やか。ある日の前菜でチョイスした小さな帆立貝のグリルには、ラベンダーの花とレモンが。
そしてちょっとスパイシーな地鶏のグリルには、ミラクルフードとして話題の「キヌア」。皮はパリパリ、身はジューシーで旨味たっぷりの地鶏の味わいと相性抜群、プチプチとした食感を楽しみながら、良質のタンパク質と一緒にたっぷりとミネラル、食物繊維をいただくことができました。古代から食べられてきたキヌアは雑穀に分類されますが、アカザ科で、畑のキャビアと呼ばれるトンブリや、ほうれん草などと同じ系統の植物です。グルテンフリーでしかもタンパク質、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルが豊富で栄養バランスがとてもよいスーパーフードとして注目されている食材。世界中から食や自然、健康や美容のことにこだわりを持つ人達が集まってくる場所ですから、毎日こんなにヘルシーな美食が極上のワインと一緒にでてくるのですね。
Longitude131°ではゲストが自由に参加できるアクティビティーツアーがあります。アボリジニの文化や歴史、地球の地形の成り立ちなどを聞きながらウルル周辺を歩き、滝のところにたどりつくと、木陰にスタッフが飲み物やカナッペを用意して待っていてくれました。
このカナッペやパンも、素材の味を生かしたナチュラルフード。滞在中はアクティビティーも食事も飲み物も全てフリー。15組のゲストのために、全てのサービスが用意されています。
サンセットタイムのウルルに虹がかかり、シャンパンで乾杯。生きている地球のパワーと、優しくて繊細なヘルシーごはんに癒された旅でした。
LONGITUDE 131°
ULURU-KATA TJUTA , Australia
石井宏子
公式Website:: http://www.onsenbeauty.com
ブログ「温泉セラピー」http://onlyfor.cocolog-nifty.com/blog/
facebook・石井宏子: http://www.facebook.com/onsenbeauty