居心地のいい場所で旅ランチ~岩手県・花巻温泉郷~
旅をする時には泊まる宿だけでなく、ランチはどこで何を食べようか?途中にステキなカフェはないかしら?と、ちょっと出かける前にリサーチ。ガイドブックやインターネットなどで情報を集めることもありますが、何といっても頼りになるのは、現地の友人。そして、旅先で実際に現地の方に教えていただく情報。今回の旅は岩手県・花巻温泉郷です。
現地の友人と合流して湯めぐり。わたしの好みを知る友人がランチに連れて行ってくれたのが「無ら里」です。
テラコッタの床に淡いピンクの壁。手仕事の雑貨が可愛いインテリアになっています。窓から差し込む光と真っ赤な薪ストーブがアクセント。女性のオーナーシェフのお店らしい優しい空気が流れています。
日替わりランチの前菜はクリーミーで熱々のキッシュと、ぴりりとパンチの利いた豆のチリコンカン。
もう1品は冬の根菜揚げ。とろりと添えられているのは柿ドレッシング。爽やかな甘さと酸っぱさが絶妙でさくさくの蓮根や牛蒡、もっちりとボイルしたカボチャなどとの相性が抜群です。寒い冬を乗り切るには体を温める根菜類は積極的に摂りたい食材。生野菜や葉野菜ばかりでは体を冷やしがちですが、土の下に育つ野菜は冬にうれしい体温め野菜なのです。
メインのマグロの西京味噌焼きと一緒にでてきたのが、玄米酵素入りごはん。岩手県は雑穀の名産地ですが、今日のごはんには古代米も入っています。アサリの出汁が効いた味噌汁やサラダと一緒に主食をいただきます。冷えが気になる季節はこのように、サラダは後半に主食やスープ類と一緒にいただくというのは内臓を冷やさない食べ順のポイントでもあります。
ランチで体を温めてから、湯めぐりへ・・・。
温泉に入って体力を使った帰りには、体にいいものだけを使ったスイーツをいただきたい、というわけで、花巻温泉郷の名物ケーキ職人・ポールさんのお店「ジャーマンカフェ・バックシュトゥーベ」へ。実は、ポールさんご夫妻とは久しぶりの再会。数年前に、温泉でご一緒した地元の方に教えてもらった情報でタクシーの運転手さんに調べていただき、訪れたのが最初でした。あったかいポールさん・明海さんの人柄と、とても丁寧に毎日手作りしているケーキやパンに感激した記憶に残るお店です。
ポールさんのケーキは、地元で超有名、出来上がるとすぐに、どんどん売れてしまいます。行くときは事前に予約しておく方が賢明。わたしたちも連絡を入れておいたので「とっておきましたよ」といって、人気のケーキを出してくれました。大きな洋梨がごろっと入ったチョコレートプディングのケーキは、上品な甘さとリキュールの効いた大人の味わい。オーガニックな生活が当たり前のドイツの暮らしをそのままに、ここ花巻でポールさんが作るケーキやパンは、素材の幸せな風味が生きています。食感を少し残した洋梨ともっちりとろとろのチョコレート生地で紅茶にぴったり。
今は冬なので外は雪に埋もれていますが、春~夏は、色々な種類のハーブやベリーを無農薬で育てる庭先から摘み、ケーキを作ります。
こんな風にして、日本中に、世界中に、お気に入りの居心地の良い場所ができ、また会いたい人が増えていきます。これも旅する大きな幸せです。
無ら里
http://burarihanamaki.web.fc2.com/
ジャーマンカフェ・バックシュトゥーベ(ポールさんのケーキ)
http://www.backstube-hanamaki.com/
石井宏子
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