山菜満喫、「里山十帖」の旅
新潟県大沢温泉にある宿、「里山十帖」で3回目の滞在をしてきました。
前回は真冬の雪の温泉を体験したくて伺ったのですが、その時に里山の春の素晴らしさを伺い、ちょっと遅めの山菜でしたが満喫してきました。
一番の感想、忙しくしていても自分への栄養は大切!
さて、本当ならば5月の連休後ぐらいに伺いたかったのですが、6月の頭になってしまいました。
なんとしても「山菜とるぞぉ〜〜〜」と帽子に軍手持参で出かけましたが、時季が遅くて山奥に行かないと山菜狩りとはいかないようで、車でまわれる山菜スポットに「里山十帖」のオーナーでもある「自遊人」の編集長と、副編集長のお二人にご案内いただきました。
山の息吹は力強い!こんなに細いわらびが大地を持ち上げ、こんなに柔らかいこごみが干し草の間からのぞいてます。大感激でした。
今年の新潟県大沢地方は雪解けが遅いわりに一気に溶けて、春が一度に来たそうで、山菜採りも大忙しだったそうです。私は「里山十帖」の山菜仕事をお手伝いする勢いで伺ったのですが、味わうだけに終りました。
本当にこの季節限定の山菜コース「「早苗響」に大感激、大満足。
新潟のワイナリー、「フェルミエ」のワインとのコラボレーションで山菜の苦み、食感、風味を堪能しました。
器も現代作家あり、古民家で使われていたのかしら?といった暖かみのある家庭の器ありです。
「早苗響」コースの中でも私のお気に入りをご紹介します。
里山の恵み、山菜の味の競演。黒の木の板皿に山菜とにんじんのムースの色が生えます。ワインもすすみます!
次の写真はお寿司です。「汐鳴りの日本海」から届いたのどぐろと焼き椎茸のお寿司。のどぐろの上のふきのとうの花の唐揚げが、のどぐろと口の中で春を重ねました。そして、この焼き椎茸が絶品!
しっかり焼いて水分が飛んだ椎茸の付け焼き!話がそれますが、椎茸の水分を飛ばした調理法はこのところ私も実践していたところなので、やたら感激でした。干し椎茸も戻さずに使うと別の食感で美味しいのです。椎茸のお寿司の上の木の芽は、わさびにも勝る重要なポイントになっていました。
山菜のお椀と、へぎそばの山菜ラグーソースです。
山菜ラグーソースは素晴らしいアイディアで、山菜ベーゼを海藻の入ったへぎそばと和えるなんて、まさしく地産地消。
このへぎそばパスタは、最初に伺った時には鮎のラグーでいただき、感動ものでした。他にはない「里山十帖」の定番料理だと思います。
フェルミエのワインがすすむ、すすむ。同じ地域の素材の相性が合うのは自然の恵みだからでしょうか。
そしてローストビーフと山菜いろいろ。行者にんにくのソースがまた牛肉の強さを引き立て、そこに様々な特徴の山菜をそえて。
ゆでただけの山菜が何よりの御馳走でした。
藤の花は編集長が摘まれたものです。山菜は右上から山独活・こしあぶら・しどけ(山アスパラ)・あぶらこごみ。全部里山で取れた産物。
そして、右上のグリーンのソースが、行者にんにくのソース。
お夕飯のコースには他に、もち豚のロースト・山独活のゴルゴンゾーラソースも。このアイディアも斬新で美味しい!最後には、“実はメイン”とスタッフの方もおっしゃる新潟のおいしいお米の土鍋炊きにお味噌汁、手作りの香の物。デザートもつきます。
写真を撮り忘れたのですが、お肌つるつるになる大沢温泉の絶景風呂もすばらしい。寝具がこれまた良いのです。熟睡間違いなしの羽布団は、いつか買うぞと心に決めました。女性シェフであり、ヨガの先生でもある方の、ヨガクラス。裏山のお散歩コース、と至れり尽くせりとはこの事ぞ、です。
この「里山十帖」が出来るまでの本を読まれてから行かれると、ますます愛着が沸きますよ。
命の洗濯の1泊2日でした。
素晴らしい自然に気持ちの良い空間。心のこもったお料理。美人の湯。
今の私に必要!
フェルミエ fermier.jp/
里山十帖 satoyama-jujo.com/
単行本 里山を創生する「デザイン的思考」 岩佐 十良 (著)/自遊人
松田美智子
ホームページ http://www.m-cooking.com/