四つ星アグリツーリズモのヴィラ~イタリア・タルクイニア~
イタリアを旅してきました。旅の始まりはローマ空港から海岸線を車で1時間半程。中世エトルリアの歴史ある街・タルクイニアにある、ヴァッレ・デル・マルタへ。農園に囲まれた緩やかな丘陵の風景に建つアグリツーリズモの四つ星リゾートです。到着したのは夜。プールサイドのテラスが素敵で涙が出そうでした。
今、イタリアでは、ホテルやリゾートと並んで人気となっているカテゴリーが「アグリツーリズモ」。日本流にいうと農家が営む宿ですが、イタリアでは一定量以上の自家農産物を料理に使うなどの厳しい基準があり、形態も多彩。家族だけでゲストを迎えるプチホテル的なものから、星付きのロマンティックな農園リゾートまであり、体によいビオなご馳走をいただいて、のんびりリラックスできる休日を過ごしたいという人がヨーロッパのみならず、南半球からもゲストがやってくるそうです。
ヴァッレ・デル・マルタはヴィラスタイルのお部屋。寝心地の良いベッド、部屋には専用のジャグジーバス、シャワー、ゆったりできるテラスがあります。
敷地内のファームレストランの前にある大きな石臼は、オリーブオイルを絞るもの。薪釜のグリルなどもあって心躍ります。
フルーツや自家製のパン、ペストリーなどヘルシーな朝食。チーズや生ハム、黄身の色が濃い卵の料理もいただけます。
実は、昼間は周辺の温泉巡り。ラツィオ州やトスカーナ州には個性あふれる温泉が点在していて、ここから車で1~2時間ほどで行ける極上の温泉があるのです。このお話しをすると長くなってしまうので、またのお楽しみにさせていただき、いよいよ農園の夕食です。
宿オリジナルのワイン。フルボディで薫り高い赤。そうそう。オリジナルのオリーブオイルも絶品。イタリアの人は、美容と健康のために、朝スプーン1杯のオリーブオイルをごくりと飲んでいました。
このエリアの名物料理といえば、お肉と野菜。畜産と農業が盛んな地域です。生ハム類は日本にあるもののように塩辛くなく肉本来の甘味を感じます。生ハムはビタミンB1、鉄分、亜鉛が豊富。良質なアミノ酸、脂分もオレイン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸が多いヘルシー食。長期熟成することにより、乳酸菌や酵素が豊富になるのだそう。豆や焼き野菜などもたっぷりの前菜。
薄切りの牛肉カルパッチョはルッコラとパルミジャーノレジャーノチーズとオリーブオイルをのせて。ルッコラのちょっと辛味を感じる成分は大根などと同じアリルイソチオアネート。抗酸化、血液さらさら成分として知られています。さらに、プルーンよりも豊富な鉄分、ほうれん草よりも多いビタミンCなど、付け合せとしてたっぷりいただくイタリアの食べ方はとっても肌イキイキな食べ合わせと言えます。
パスタも全て自家製。ルッコラのパスタやドライトマトをベースにしたチーズ焼きなど、日本の女性は美味しいものを少しずつが好きということで・・・。
メインは薪のグリルで焼いた牛肉。赤身で旨味が濃くふっくらジューシー、なんて美味しいんでしょう。日本でも近年、元気でいきいき長生きしている人はステーキが大好きというレポートを目にします。牛肉に含まれるトリプトファンは血の巡りを良くして脳内のセロトニンを増やす栄養素と言われています。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれていて、“明るく幸せな気持ち”に導き、寝つきがよくなり翌朝も目覚めスッキリとか。
確かに、ばたんきゅーでぐっすり眠って元気いっぱいだったなあ。このお料理にも大量のルッコラとオレンジ。そういえば、イタリアではステーキをいただく時にレモンを絞ったり、柑橘類と一緒に肉をいただくことが多くて、これがまた美味しいのです。柑橘類の酵素やクエン酸はタンパク質を分解し消化を助けるので、とても理に適っていますね。
ドルチェも全て手作り。ティラミスは3種類もあって、これはオレンジのティラミス。中にも果汁果肉たっぷりで爽やか。カモミールティと一緒にいただきました。
Agriturismo Valle del Marta (ヴァッレ・デル・マルタ)
http://www.tarquinia-hotel.it/
石井宏子
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