疲れにも美肌にもデトックスにも! 手作りフルーツ酵素の話
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
真夏並みに暑い日があるかと思えば、上着がないと寒い日も。じめじめ湿気ている日も多く、体が重だるい時期ですね。
疲れやすい時期でもあるのですが……。私の唯一のとりえは元気なこと。
仕事もし、家事もこなしているので忙しい毎日ではあるのですが、「疲れがたまってヘットヘト」ということはあまりないので、「タフですね」とよく感心されるほどです。
もちろん疲れることはありますが、実は奥の手があるのです。それは手作りの酵素シロップです。
野菜やフルーツなどを発酵させて作る酵素シロップは、ビタミンやフィトケミカルや酵素がとれ、美肌やアンチエイジングにもよく、発酵パワーでお腹の中からのデトックスにもよいと話題。
市販のものもありますが手作りも簡単です。素材と砂糖を混ぜれば1週間から10日ほどで出来上がり。自分で作らない手はありません。
野草の酵素シロップや、季節の野菜やくだものを多数組み合わせて作る本格的なものは確かにたいへんですが、私のは基本はフルーツひとつでシンプルに作るフルーツ酵素だからなおさらラクチン。
作り方というほどのこともなく、清潔な瓶に砂糖と刻んだフルーツを交互に入れていくだけ。ぶどうやりんごなど、皮ごとでも食べられるものは皮ごと使いますが、オレンジやレモンなど皮は食べないもの、苦みが出るものは取り除きます。
基本はフルーツの重量にたいして砂糖が1.1倍。私はいつも、フルーツが500g、砂糖は550gで作ります。瓶の底に砂糖の1/3量をしいてからフルーツの1/2量をのせ、その上に砂糖の1/3量、次に残りのフルーツ。最後に残った砂糖で蓋をして仕込み終了。瓶に蓋をしますが、発酵を妨げないように、密封しないで軽くかぶせるだけにしておきます。虫などが気になるならガーゼなどをかぶせ、輪ゴムでとめると安心です。
そのまま置いておくと、半日もすればかなり水分が出てくるので、そこで一回全体をかき混ぜ、あとは一日一回全体をかき混ぜて、発酵を待ちます。
写真右はいちごの酵素シロップ、漬けてすぐのもの。左側は半日ほど経ったレモンの酵素。じんわり水分が出てきているのがわかるでしょうか。この段階で一度全体をザッと混ぜます。
その後は一日一回かき混ぜて砂糖を溶かし、発酵を待ちます。
数日経つと砂糖はすっかり溶けてきます。写真左はパイナップルの酵素、真ん中はぶどう。時間がたつと、フルーツは水分が出て実がギューッと縮まってきます。
右側のレモン酵素は1週間ほどたったものですが……。プツプツと小さな泡が立っているのがわかるでしょうか。この泡が発酵のサインです。あとはざるにのせたガーゼで漉して、保存用の瓶などに移し替えれば出来上がり。これを冷蔵庫で保存します。
このときも発酵は続いているから、完全には密封せず、蓋を少し開けておくのがポイントです。
出来上がったフルーツ酵素は、ひと息つきたいとき、ちょっと疲れたときなどに、5~7倍に希釈して飲みます。
食事前に飲むと酵素がとれる上、甘みで空腹感が落ち着くから食べ過ぎを防ぐ効果も。
イベントや撮影などで忙しく、「食事をとる暇もないかも?」という日には、500mlのペットボトルに希釈したフルーツ酵素を入れて持ち歩きます。
ちょいちょい飲むと疲れがとれるし、甘みで空腹感がなくなり、食べそびれても辛くないのです。
フルーツの栄養がしっかりとれるから空腹感を感じないのかもしれません。酵素断食といって、酵素シロップを飲みながらの断食もあるほどです。
ただ、カロリーもそれなりにありますから、食事を普通にしながら飲みものとしてフルーツ酵素をとるなら、一日60mlくらいまでがいいそうです。
冷蔵庫で数ヶ月から1年でも持ちますが、たくさん仕込んだときは贅沢ですが料理にも使います。みりんや砂糖と同じ感覚です。
ただし、加熱すると酵素が失われてしまうから、たとえば煮ものの甘みづけにつかうなら、だしやしょうゆで味つけしながら煮た後に、火を止めてからフルーツ酵素を回しかけ、味を馴染ませるのがコツ。
りんご酵素やなしの酵素など、クセのないものはそれこそみりんがわりに和食にも合いますし、酢飯などにもおすすめ。レモン酵素やグレープルーツ酵素など酸味のあるものはドレッシングやマリネにぴったりです。
飲んでおいしく料理に使え、美や健康を作るのだからまさに女性の味方。お好みのフルーツでぜひお試しくださいね。
庄司いずみ
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