素材を選ばない柔軟さと和・洋・中すべての料理に変身できる多様性。コレステロール値の低下、老化防止、更年期症状の軽減、美容やダイエットにもいいなど、豆腐はまるでスーパーマンのような存在。知ってるようで知らない豆腐のすばらしさや、毎日の食卓に生かせるレシピを、シリーズでお届けします。奈良時代から長い長い間日本人に愛され続けてきた豆腐を、先人の知恵に感謝しつつ、おいしくいただきましょう!
今回は豆腐の栄養についてさらに詳しくご紹介します。
大豆の栄養がほぼ100%吸収される
豆腐は完全栄養食
「畑の肉」といわれる大豆は、良質なタンパク質やミネラル、ビタミンが豊富です。ただし、そのままでは消化吸収されにくい特性があります。そんな大豆が豆腐に加工されると、栄養分は、なんとほぼ100%消化・吸収されるのです。
豆腐の原料は大豆と水とにがりだけ。豆腐には、大豆の成分の約7割以上が含まれています。つまり、もっとも効率よく大豆の栄養がとれ、しかもカロリーは低めというきわめて理想的な食品です。ちなみに、もめん豆腐1 丁(300g)のタンパク質は、豚もも肉の約100g にあたります。
生活習慣病を予防する健康的なふだんの食事としてはもちろん、その繊細な味とやわらかな口当たりは、病人や老人食、離乳食にも適しています。完全栄養食として、毎日でも食べたいですね。
生活習慣病を予防する
理想的なヘルシーフード
どんな食材とも相性抜群! オールマイティな食材
前述のように、「機能性食品」であることは、豆腐が世界中で今、脚光を浴びている理由のひとつ。コレステロール値を下げ、生活習慣病や老化を防止し、抗がん作用も期待できるとなれば、日本人でなくても関心を示すのは当然です。
豆腐がここまで世界的に認められたのは、このような効用に加え、食べやすく、調理しやすいからでもあります。やわらかな口当たりと、くせのない淡泊な味わいを、苦手だという人はほとんどいないでしょう。そのままでもおいしく、料理素材としても大活躍してくれます。
さまざまな食材と相性がよく、調理法も選びません。和食に限らず、洋風にも中華風にもアレンジ可能。冷蔵庫で保存もでき、安くて栄養価も高く、よいことづくめ。豆腐は、毎日の食卓に欠かせない、オールマイティな存在です。
次回は豆腐の水切りについてご紹介します。