きのこを肉がわりに使う、秘密のテクニックの話
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
植物性100%の料理を個人的にも楽しみ、また、ベジタリアン料理を紹介するのが仕事だから、大豆ミートなどを使ったボリュームメニューも紹介しますが……。
「近所で手に入りにくい」という声や、「身近な素材でボリュームアップできる方法が知りたい」という声もよく聞きます。
そんな方におすすめしたい肉がわりの素材。それはきのこです!
肉とはちがったうまみがたっぷり、煮込み料理や汁ものならば肉や魚介類のようにダシとしても使えるし、歯ごたえを生かし、ひき肉や薄切り肉のような感覚でも使えます。
たとえば、ひき肉がわりに使いたいときは……。
まずはきのこをザクザクと、粗めのみじん切りにします。
写真はぶなしめじですが、しいたけでもエリンギ、マッシュルーム、舞茸など、好みのきのこでアレンジしてもかまいません。
この刻んだきのこをひき肉と同じように、たとえば麻婆豆腐、たとえばミートソース、あるいはキーマカレーなど、お好みの料理に使うのですが、刻んだだけだとちょっと物足りなく感じるかもしれません。
物足りなさを感じさせず、肉とは違った満足感を生むには、実は秘訣があるのです。
きのこを肉がわりに使う時の秘密のテクニック、それは揚げること!
トントンと刻んだきのこを、熱した油で素揚げするのです。
揚げ具合はお好みで。
サッと油通しするだけでも、きのこがジュワッと油を吸い、肉とは違ったジューシーさが生まれます。あるいは、カリッとなるまで揚げると、実がギューッと縮まり、コリコリ、カリカリした食感になります。それもおいしい。
こちらは、みじん切りで素揚げしたぶなしめじをひき肉がわりに使った炒飯。
少ししっかり目に素揚げして、カリッとした食感を出すと満足度が増します。
素揚げしたらあとはいつもの手順と同じ。ぶなしめじをひき肉だと思って調理します。
分量は、ぶなしめじ100g。野菜はお好みですが、写真で使ったのは玉ねぎ1/4個、にんじん20g。いずれも粗みじん切りにしておきます。ごはんは150g。
作り方ですが、まずは、素揚げしたぶなしめじを炒めます。
このときのポイントは油をひかないこと。フライパンは火にかけて熱するだけ。十分温まったら、素揚げしたぶなしめじ入れます。
ヘラなどでかき混ぜながら炒めると、素揚げしたぶなしめじから、じんわり油が出てきます。その油で野菜とごはんを炒めるのです。
味つけはお好みで。ぶなしめじのうまみがしっかり出ているから、塩だけのシンプルな味つけもおすすめです。
みじん切りではなく、薄切りで素揚げするのもおすすめですよ。こちらは薄切り肉やベーコンがわりに使えます。
写真は薄切りの椎茸をしっかり目に素揚げしたベーコンもどき。
カリカリに素揚げして、塩をふるだけですが、食感はカリッと焼いたベーコンそっくり! お好みでケチャップを絡めると、色もベーコン風になります。
素揚げした椎茸を肉がわりにし、他の野菜と合わせて炒めもに使うのもいいですね。
写真は素揚げ椎茸を肉がわりにした青椒肉絲風。
カリカリに素揚げした椎茸と、細切りピーマン、たけのこなどを炒め合わせ、酒やしょうゆ、みりんなどで味をつければ出来上がり!
このほか、肉野菜炒め風に使ったり、素揚げした薄切り椎茸やエリンギを肉がわりにしたハヤシライス風などもおいしいですよ。
よかったらお試しくださいね。
庄司いずみ ベジタブル・クッキング・スタジオ
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