台湾へ行ってきました。いつもは台湾の温泉地を巡ることが多いのですが、今回は夏休みで台湾が初めてという友人と一緒だったので、ここぞとばかりに、九份(ジォウフェン、日本語読み=キュウフン)に行くツアーに便乗。そして、一度行ってみたかった「阿妹茶樓」(アーメイ・ツァージョウグァン)で絶景を眺めてランチをいただきました。
九份は、「九份山城」と呼ばれていた金鉱の山。一攫千金を求めて集まる人々や商人が行きかっていた賑やかな時代の名残があります。このあたりは海から一気に山が切り立つ地形で、九份の景色といえば、急な階段の細い路地にぎっしりひしめくように建つ赤ちょうちんの茶屋。というイメージですが、その赤い提灯の茶屋こそが「阿妹茶樓」です。
階段の方ばかり眺めて登ってきたので、中に入ると驚きの絶景が広がっていました。瑞濱(ルイビン、日本語読み=ズイヒン)の港には大きな船。すごくノスタルジックな雰囲気です。
ここは、金鉱山の工具をつくる鍛冶屋を営むおじいちゃんとおばあちゃん。三人の娘が生まれ、末の妹=「阿妹」が2階建ての茶屋に改装し、阿妹茶楼と名前が付いたそうです。お茶をいただくこともできますが、今回はランチ。ツアーなので決まったコースだったのですが、これが、とてもよかったのです。
最初に野菜。キャベツやニンジンの甘辛酢あえとオクラ。次に海辺の街らしい前菜。蟹、鮑、クラゲ。蒸し鮑にのっていた味噌だれが甘辛くて美味しい。
そして次に出てきたのが、これ。ふんわりふわっふわの卵焼きに、全員ノックアウト。なんというか、「おかあさ~ん。美味しいです」と叫びたくなるような、家庭の味。このような観光名所的お店で、この一品は予想外。ふんわり広がる美味しさに、懐かしさと幸せを感じました。
野菜と魚団子のスープもすごく優しい味。台湾料理のコースでは必ず出てくる青菜炒め。そして、後半に、麻婆豆腐や鶏肉のピリ辛い炒め。前半の優しいお料理からうって変わって大きな唐辛子がザクザク入ったパンチのある料理。おかあさんの味から、本格料理人にバトンタッチのイメージです。他にも魚のフライやデザートまで、烏龍茶をたっぷりいただきながらのフルコース。台湾のお料理は少ない油で調理をするのが特徴。日本のお家の炒め物みたいな感覚です。必ず野菜をたっぷりいただくのも台湾流。ビタミン、食物繊維たんぱく質とバランスのよい食事です。お茶と一緒にいただくこともあって、毎日スッキリ。お肌も絶好調です。
入口に並ぶ「顔」。何かに似ていると思いませんか?そう。千と千尋の神隠しの物語に登場する「顔なし」のモデルと言われています。この阿妹茶楼は、宮崎駿さんが実際に訪れたお店。九份の入り組んだ裏路地や赤ちょうちん、ちょっと怪しげでロマンティックな世界観に、宮崎さんも魅かれたのかもしれません。
阿妹茶樓(日本語ページ)
http://www.amei-teahouse.com.tw/jhtml/index.php
石井宏子
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