一流パティシエによる低糖質スイーツ、4軒めはフランス出身のサントス・アントワーヌさんがシェフを務める「クリオロ」。
さらに糖質制限中にスイーツを食べるのはOKなのでしょうか。後半では、北里研究所病院・糖尿病センター長の山田先生にうかがいました!
Criollo クリオロ
サントス・アントワーヌさん Antoine Santos
フランス・プロヴァンス出身。 「時代に合ったおいしいもので幸せに」をモットーに、フランスと日本の感覚を融合させた独自のお菓子を展開。「世界パティスリー2009」にて最優秀味覚賞受賞
(左)スリム・チーズケーキ
10分で2,000本を売り上げた人気商品が、糖質オフに。チーズの濃厚な味わいがたまらない。
1人分(⅓カット当たり)の糖質量5.3g。1本(約4.5㎝×5㎝×17.5㎝、以下同)¥1,300
(中央)スリム・ティラミス
生地には豆から挽いていれたコーヒーをたっぷりとしみ込ませ、クリームにはシェフ厳選の国産マスカルポーネチーズを使用。
1人分(⅓カット当たり)の糖質量2.5g。1本¥1,750
(右)スリム・レアチーズ・フレーズ
いちご本来の甘さを生かして煮込んだ甘酸っぱいコンポートと、フランス産クリームチーズを使用した濃厚なレアチーズの絶妙コンビ。
1人分(⅓カット当たり)の糖質量3.4g。1本¥1,750
フランス人シェフの技とセンスで低糖質もここまでおいしくなる!
シェフのパートナーであり、店長の岡田愛さんは、自身もⅠ型糖尿病により糖質制限を経験。低糖質スイーツの必要性を強く感じてきました。「子どもでもⅠ型糖尿病になります。誰もがみんなと一緒に食べられるお菓子があったらいいなと」。
そこで、シェフに開発を依頼。砂糖由来で糖類0の甘味料ほか、血糖値を上げにくい材料を厳選して試作を重ねました。苦労の甲斐あって、店の他のお菓子と遜色ない低糖質スイーツが誕生、健康を気づかう人へのギフトとしても人気です。
DATA
東京都板橋区向原3-9-2
☎03-5917-5233
http://www.ecolecriollo.com/
次は、専門医に、糖質制限と低糖質スイーツについて教えていただきました。
ゆるやかな糖質制限=ロカボで美と健康を手に入れて!
山田 悟さん
北里研究所病院・糖尿病センター長。食・楽・健康協会代表理事。糖尿病治療および予防、メタボ解消の取り組みとして、栄養セミナーをはじめ、企業やレストランとのコラボレーションによるメニューの開発など、さまざまな活動を行う。著書に『正しくやせて健康になる Dr.山田の新・糖質制限食事法』(高橋書店)ほか多数
「血糖値の上昇によって分泌されるインスリンは肥満の原因。また、血糖が高い状態が続くことで起こる、糖化と呼ばれる現象は、血管や内臓、肌の老化現象そのものであると考えられています。血糖値の上昇をできるだけ起こさないよう、血糖を上げる唯一の栄養素、糖質の摂取を一定量以下に抑える必要があります。そこで私がおすすめするのがロカボ、ゆるやかな糖質制限です。なぜなら極端な糖質制限のほうが効果的という医学的根拠は薄いうえ、食の満足感が得られず長続きしないことが多いからです。一日にとる糖質の量は約70~130gが目安。1食を20~40gとすれば、残り10g程度はおやつで摂取可能。1個5g程度の低糖質スイーツなら1日2回食べてもOKです」
撮影/宮濱祐美子
スタイリスト/駒井京子 構成・原文/瀬戸由美子