気になる「目」について、Part1~4に分けて大特集でお届けしています!
Part 3
「見えやすい」「快適」と愛用者増加中!?
詳しく知りたい!
「遠近両用コンタクトレンズ」
遠近両用コンタクトレンズという選択肢、上手に使いこなせば、新しい世界が開けそうです。
Q&A 基本編
初めての遠近両用コンタクト、ここが知りたい
遠近両用コンタクトについての素朴な疑問を眼科専門医の梶田先生に伺いました。
コンタクトに挑戦する人は必読!
今回は、OurAge世代からのコンタクトデビューは可能? の疑問についてのQ&Aです。
梶田雅義さん Masayoshi Kajita
Q.OurAge世代からのコンタクトデビューも可能ですか?
A.もちろん可能です。ぐんと活動的になりますよ。
「コンタクトにするのに年齢制限はありません。先日は74歳の方が遠近両用で生まれて初めてコンタクトを試し、その快適さでゴルフの成績も上がったと喜びの報告を受けました」。
また遠近両用コンタクトは遠くの視力が少し落ちることで、目が疲れにくくなるメリットも。
「肩コリがやわらぎ、マッサージ代が浮いたという声も。今はTPOで靴を履き替えるように、コンタクトとメガネを使い分けて生活を楽しむ人が増えています」
【初めての遠近両用コンタクト体験 】
ライター・山村は両目とも1.5。今までメガネやコンタクトとは無縁の人生でした。そのせいか老眼は早めにやってきて、今は必要なときだけ老眼鏡をかける生活。
そこで今回、生まれて初めてコンタクトを体験。ソフトレンズを装着してみると…取材時に必須の手元のメモと先生の顔はくっきり見える。でも今まで見えていた、後ろの棚のラベルがぼやける。しかし、そのラベルより、手元が見えるほうが大事なわけで、そこを受け入れられれば超快適です。
ピントが甘い映像を
受け入れることが必要です
遠近両用コンタクトレンズを使用すれば、近いところも遠いところもバッチリ見える? 「実は快適に使いこなすには、ちょっとした心得が必要です」とは、梶田雅義先生。
「人が物を見るとき、実は目ではなく"脳"で見ています。手元を見るのか、遠くを見るのかを意識することで、脳が反応して、焦点を決めています」
今の主流であるソフトレンズでは、この仕組みを利用して、全体的にピントを甘くして、遠くと近くの像を同時に網膜面で結び、脳で見たいほうを選択することで、遠近が見えるようにしています。
「この場合、特に今まで遠くがよく見えていた人は、コンタクトをすることで、遠くが少しぼやけます。しかし、近いところはよく見える。この今までとは違う見え方を、受け入れる必要があるのです」
現代の生活では、遠くをクリアに見るよりは、手元が見えるほうが断然便利。それを受け入れる柔軟性が必要なのです。
次回からは、最適なコンタクトを選ぶためのQ&Aをご紹介していきます。
イラスト/内藤しなこ 中野久美子 取材・原文/山村浩子